ラブリー☆建物めぐり9回目「明治学院礼拝堂(チャペル)」
3つの歴史的建造物が建つ明治学院・白金キャンパスの中で、シンボル的存在なのが礼拝堂。
設計は日本で数多くの西洋建築を残した、ウィリアム・メレル・ヴォーリズによるもの。
今回は、どっしりと風格ある佇まいの「明治学院礼拝堂」へ!

まず、注目したいのが礼拝堂の「カタチ」。
この礼拝堂は1916(大正5)年に建てられましたが、学生の増加にともなって1931(昭和6)年に増築。
両脇を拡張し、空から見ると十字架に見えるようになりました。

(模型の写真でご確認ください)
では、まわりを一周しましょう。

右側が増築されて張り出した部分ですが、元のデザインとぴったり馴染んでいます。
交差部分にそびえる王冠をまとったかのような尖塔も、美しい~。
増築部分のこの窓、覚えておいてくださいね。
そして。直線的なラインの装飾は、イギリスのゴシック建築ならでは。

建物の裏側部分へ。こちらも増築された箇所。
反対側の平らな壁面のデザインとはまったく違い、奥行きがあります。
たくさんの人が出入りしやすいように、ドアも増築されているんですね。

正面玄関から中へ入りましょう。
礼拝堂の中はオレンジ色のレンガで彩られた外装とは打って変わって、シックな色合い。

さっきの「窓」のステンドグラスを中から見ると、十字架が浮かび上がってる。

こういう、さりげなセンス…好きっ!!
この礼拝堂の目玉は、バロック時代の音色を再現したパイプオルガン。

オルガンはその昔、材料の見分け方、各パーツの作り方などを親方から弟子へ伝承していたのですが、19世紀の産業革命以降は機械で大量生産されるようになり、昔ながらの工法が途絶えてしまったんだとか。
しかし「昔の製法のほうが質が良かった! あれはどうなっていたんだ!」
と、当時の製法のパイプオルガンに注目が集まるようになり、材料の錫の割合などをひとつひとつ、解明。
10年かけて昔ながらの材料と工法を再現して作り上げられたという、貴重な品です。
ヨーロッパも日本も品は違えど、産業の発達で伝統技術が失われてしまうのは同じだなぁ。

礼拝堂では定期的にチャペルコンサートが行われています。
バロック時代の音色を聴いてみたい方はチャペルコンサートへ参加を。
通常非公開のこの礼拝堂に入れる、数少ないチャンスでもありますよ!

<SPOT DATA>
●明治学院礼拝堂(チャペル)
東京都港区白金台1-2-37 学校法人 明治学院
文化財ウィーク期間のみ公開。通常非公開。
事前申し込みによりキャンパス内でのスケッチ・見学可能。
※文化財ウィークを除いて、建物内部には入れません。
見学の問い合わせ先:03-5421-5230(学院長室)
スケッチの問い合わせ先:03-5421-5112(総務課)
9:00~16:00

<著者DATA>
●高橋カオリ
イラストレーター・まんが家。雑誌・web・広告イラストのほか、旅や街のイラストルポ・まんがを描いている。著書に京都のイラストガイド「恋コト京都~女子力UPの恋スポめぐり」、コミックエッセイ「おひとりさま1年生」などがある。 http://kaoring-t.com
