ヤンキース・田中将大【写真:編集部】

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首位決戦での快投はMLBの出来事2位に選出「ヤ軍を勝利で救ったことはとても大きい」

 大仕事をやり遂げたヤンキース田中将大投手に対する賛辞が止まない。13日(日本時間14日)の本拠地ブルージェイズ戦に先発した右腕は、7回4安打無失点7奪三振で12勝目(6敗)を挙げた。3連敗で迎えた首位攻防4連戦の最終戦でチームを勝利に導き、地区優勝へ望みをつないだエースの快投は、地元メディアが選ぶこの日のMLBの出来事トップ5で2位に入っている。ヤンキースは5−0で勝利した。

 ESPNは「日曜日のトップ5 アストロズが9回にミラクルを起こす」と題した特集を掲載。1位は、エンゼルス戦の9回1死走者なしで0−3とリードを許す厳しい状況から、最終的には5−3で勝利したアストロズの奇跡の大逆転が選出されている。

 今季、エンゼルスの守護神ストリートが救援に4試合しか失敗しておらず、成功率87パーセントを誇るという状況も、1位選考の大きな理由になったという。

 そして、この日の主役の2位に田中が選ばれている。

 寸評では「ブルージェイズとの4試合の頂上決戦でヤンキースにとって悲劇的な連戦となるところを5−0の勝利で救ったことはとても大きい。ジェイズのトロイ・トゥロウィツキー遊撃手が少なくとも2週間離脱となるニュースを考えれば、更に大きい。田中は圧倒的なピッチングで7イニングでわずか4安打を許したのみ」と報じている。

 前日のダブルヘッダーで、ブルージェイズのスター遊撃手トゥロウィツキーが守備の際に外野手と交錯し、鎖骨を負傷。全治2〜4週間の離脱と報じられている。それだけに、3・5ゲーム差でア・リーグ首位に立つブルージェイズをヤンキースが追撃するためには大きな一勝だったと指摘している。

一発勝負のワイルドカードゲームに回った場合、田中が先発に?

 さらに、「もしも、ヤンキースが1試合のプレーオフ(PO)に進出した場合、彼が“その男”であることは明確だ」とも言及。このままブルージェイズを逆転できなければ、ヤンキースはワイルドカードゲームに回ることになるが、その場合、エース田中が一発勝負の決戦でマウンドに上がることは明々白々な状況だという。その絶大な勝負強さは高く評価されている。

 3位は今季ナ・リーグのサイ・ヤング賞候補とされるドジャースのザック・グレインキー投手。ダイヤモンドバックス戦で8回無失点の快投を見せ、4−3での勝利に貢献した。今季17勝目を挙げ、防御率は1.61と衝撃的な活躍を続けている。

 4位はホワイトソックス戦で7回2/3を投げ、5安打無失点に抑えたツインズのポール・ギブソン投手が選出されている。相手のエース左腕セールとの対決に勝利し、7−0での勝利に貢献。今季10勝目を挙げた。

 5位はレッドソックスの35歳のベテラン左腕のリッチ・ヒル投手。独立リーグでプレーすることもあった苦労人はレイズ戦で先発し、7回1安打無失点の活躍。キャリア24勝目を挙げた。

 全米が注目するア・リーグ東地区の優勝争いで、エースとしての役割を果たした田中に対する評価は上がり続けている。