中国メディアの騰訊大家は15日、日本在住の中国人女性による手記を掲載し、抗日ドラマに対する日本人の反応を紹介したうえで、「日本人は抗日ドラマをSFとみなして面白がっている」と伝えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの騰訊大家は15日、日本在住の中国人女性による手記を掲載し、抗日ドラマに対する日本人の反応を紹介したうえで、「日本人は抗日ドラマをSFとみなして面白がっている」と伝えた。

 記事は、近年の抗日ドラマは演出がどんどん過剰になり、中国共産党機関紙の人民日報でさえ「八路軍(中国共産党軍)が素手で日本兵を切り裂く」といった非現実的な演出に苦言を呈したことがあったと指摘。

 さらに、人民日報による苦言は日本国内でも伝えられ、「日本人は、“抗日ドラマ”とは愛国心を示している内容のように見えるが、実は自国の歴史をまったく尊重していないドラマであることを知った」などと伝えた。

 続けて、1930年代後半から40年代前半にかけての日中戦争における戦いを描いた抗日ドラマに、1980年代に生産された自動車(フォルクスワーゲン)や米軍の自動小銃が登場するなど、日本人は今や抗日ドラマの演出の荒唐無稽さを面白がってすらいるとし、日本のネット上では「抗日ドラマはもはやSFだ」、「日本で放送すれば人気がでるに違いない」などという声すらあると紹介。

 さらに、近年の抗日ドラマに対する日本人の反応からは「もはや抗日ではなく、エンターテイメントと受け止めていることが分かる」と指摘した。

 中国版ツイッター・微博で同記事に対する反応を見てみると、中国人ネットユーザーからも抗日ドラマの演出だけでなく、抗日ドラマそのものに対する苦言も多く寄せられていて、「抗日ドラマが娯楽に成り下がっていることは否めない」、「抗日ドラマなんて最初から大衆娯楽のためのものさ。真剣に受け止めるほうがどうかしている。歴史の教科書ですらプロパガンダだらけなのに」などといった鋭い指摘も多く、中国人も冷ややかな目で抗日ドラマを見ていることが伺えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)