テキスト系妄想メディア「ワラパッパ (WARAPAPPA )」より

ずっとネコを飼いたいと思っている。既にネコを飼っている諸先輩からネコの可愛さを聞く度に、その思いは強くなっていく。ただ、ネコは犬と違ってあまり飼い主の言うことを聞いてくれないという。試しに「ネコ、しつけ」で検索したページには、

「そもそも猫は犬と違って飼い主を“自分より身分が高い敬うべき存在”とは思っていません。ですから、人に命令されても従う気は無いのです。」

と書いてあった。ネコを飼う諸先輩は、ネコのそういうところが更にチャーミングだと言う。何となく、そのニュアンスは分かる。でもそれは、あくまでも人間側の意見であって「ネコサイドから見た人」についても考えてみるべきなのではないだろうか。ネコは人のことをどう見ているのか。それが分かればお互いに良好な関係を保てるはずだ。



そこで思い出したのが、「ゾウの時間 ネズミの時間」という本だ。僕が学生の頃、今から20年くらい前にベストセラーになっていて読んだ覚えがある。ゾウとネズミの寿命は違うけどそれぞれの寿命の中で心臓が鼓動する回数は同じだから、ゾウもネズミも体感としては同じ長さの人生を過ごしている。つまり、ゾウが感じる1秒とネズミが感じる1秒はその長さが違う。というような話だったと記憶している。

この理論からすると、ネコが感じる1秒と人間が感じる1秒も違ってくる訳だ。ネコの平均寿命は約14年で、日本人の平均寿命が大体80年だとして、人はネコの約5.7倍生きる計算になる。ということは、ネコにとっての1秒と人にとっての1秒とでは約5.7倍の違いがあると考えられる。

一見優雅そうに見えるネコであるが、実は人よりも5.7倍速い世界の中で生きていたのだ。



例えば、人間がカップラーメンにお湯を入れて3分待っている間、ネコはその5.7倍の時間を過ごしている。



例えば、エサを与えにやってくる人間は、ネコのスピード感だとこう見えている。





ネコにしたら、人間はとても優雅でスローな動きをする動物に見えていたのだ。

お腹が空いている時に、こんなにゆっくりとした動きをされては苛立たない方がおかしい。ましてやこんなスローな人の命令になんて従う訳がない。

ネコの時間感覚に合わせるなら、これくらい機敏な動きをしないといけない。



常に現状の5.7倍速で動く。これがネコの心を掴むコツなのではないだろうか。

ネコを飼う前に、まずは5.7倍速の動きをマスターしようと思う。



この記事の元ブログ: ネコには人がどう見えているのか(仮説)