ベネズエラの気合の入りっぷりは半端ないです。

中国や、欧州勢のように代表チームをほぼ常設してるような国を除いて、最も組閣は早かった。

3大会連続で指揮を執るルイス・ソーホー監督は、もう3年位前からWBCを指揮することが決定済み。

ワールドカップやパンアメリカン競技大会予選など、他の国際大会もソーホーさんは監督してました。

WBCの開催が夏ごろに本格的に決まってからは、コーチ人事や大枠のリストアップ作業に着手。

優勝を狙える戦力の国の中では、最も準備が早い国です。
あとは政府から代表に援助金が出るとか、そういう話も聞きました。
まああの大統領もWBCには強い関心を持っているみたいですしね。
流石カストロの盟友。


さて、じゃあその気合の入りように比例したメンバーが揃っているのか?と聞かれると、ほぼそうだと言っていいでしょう。

「ほぼ」になっちゃったのは、1人看板選手というかエースだったフェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ)が辞退しちゃったんですよね。
母国じゃえらい叩かれてるみたいですけど。


ただ、それ以外は1点の曇りのないベストメンバーが揃ったと言えるでしょう。ベストメンバー−ヘルナンデス&怪我人=13年WBC代表
といったところでしょうか。

投手陣に関しては、ヘルナンデス以外エース級のピッチャーを今のベネズエラは持っていないということもあって豪華、とはいかないのですがMLBのローテーションクラスの投手をこれだけ揃えられたのは大きい。
昨年9勝のアニバル・サンチェス(タイガース)、同じく9勝のヘンダーソン・アルバレス(タイガース)、メジャー通算125勝のカルロス・ザンブラーノ(前マーリンズ)、2011年11勝のジョーリス・チャシーン(ロッキーズ)と先発の駒数をおさえられました。
この点は1次リーグ同組のプエルトリコやドミニカを上回っています。

先発投手の出来が、そのままほぼ結果に繋がってくる傾向にある大会なだけに期待が持てる布陣。

前回大会はヘルナンデスに続く先発ピッチャーが前の年防御率が6点台だったカルロス・シルバでしたからね。彼が準決勝で投げたことが限りなく敗因に近いですもん。

リリーフに関しては実績だけで言えば、MLBのシーズン最多セーブ記録保持者フランシスコ・ロドリゲス(前ブルワーズ)。近年ちょっと陰りが見えてまして、今年はまだFAのままなんですが・・。
ただ前回大会も気合入ってましたからね。ピンチから登板してイニングまたいで投げたりしてましたもん。その経験があるのも大きい。
その他にも、昨年68試合登板のロナルド・ベリサリオ(ドジャース)、同78試合のホセ・ミハレス(ジャイアンツ)など、各チームでセットアッパーとして活躍する選手が揃う布陣となっております。


野手陣に関しては豪華すぎて楽しみなメンバー。
なんと言っても看板はメジャー45年ぶり三冠王ミゲール・カブレラ(タイガース)。
その他には去年のワールドシリーズMVPパブロ・サンドバル(ジャイアンツ)、好守の若手ショートストップ、エルビス・アンドラス(レンジャーズ)らほとんどがオールスター経験者やゴールドグラブ経験者が揃うドリームチームはこりゃベネズエラ人は楽しみで仕方ないだろうなあという想像をしてしまいます。

単に強打者ばっかり揃っているわけではなくて、守備に優れた選手、小技が出来る選手とバランスもかなり取れています。


ちょっと先発にエース級がいない、という部分しかネガティブなことがないんですよね。準備も早かったし。

ただ、WBCは名前だけで勝てる大会ではないのは過去の大会が証明しています。特に1次リーグはプエルトリコやドミニカと同居しているだけに、エンジンがかかる前に敗退・・んなんてことも十分ありえるでしょう。

ラテンアメリカの選手はアジアの選手ほど国際大会や一発勝負の戦いに慣れていません。
ピッチャーの継投や、苦しい展開をどうやって打開するのか。
こういった策略が、ベネズエラが悲願の世界一を達成する鍵を握っていると思いますね。


予想スタメン

1アズドバル・カブレラ 2B インディアンズ
2アンドラス  SS レンジャーズ
3カルロス・ゴンザレス RF ロッキーズ
4ミゲール・カブレラ 1B タイガース
5サンドバル DH ジャイアンツ
6プラド LF ブレーブス
7スクータロ 3B ジャイアンツ
8ミゲール・モンテーロ C ダイヤモンドバックス
9パーラ CF ダイヤモンドバックス


主な先発投手

カルロス・サンブラーノ(前マーリンズ)、アニバル・サンチェス(タイガース)、アルバレス(マーリンズ)

主なリリーフ投手

フランシスコ・ロドリゲス(前ブルワーズ)、ベリサリオ(ドジャース)、ミハレス(ジャイアンツ)