ユーモラスで深いメッセージが込められた、白隠の書画に注目!

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「あまりにも達筆な書とかわかんないし・・・と思うあなたでも、この『白隠展』なら大丈夫!癒しモードたっぷりの『書画』にふれるのって、自分を見つめ直すきっかけにもなるし、新年に向けて絶対オススメ!

江戸中期の禅僧で、大量の書画の遺した白隠慧鶴(はくいんえかく)は、現在の臨済宗の僧侶たちの系譜をさかのぼると、すべて白隠に行き着くほどの重要な存在と言われているほど、実はスゴイ! その白隠が遺した大量の書画の数もこれまたスゴイ。生涯に渡って軽く1万点を越える書画を遺したのではと推測されているくらい。

白隠は、釈迦や達磨、観音、地蔵、文殊をはじめとする菩薩や、布袋など仏教的な画題以外に、七福神やお多福など当時の庶民信仰に基づいたもの、猿や鼠を擬人化したもの、自画像などと幅広いテーマで描かれてるんだって。それも、ちょっと絵解きマンガっぽかったり、ルネ・マグリットやエッシャーの絵のような空間表現を300年前にもう試みていたりと、古さを感じさせなくて、どれも思わず笑っちゃう程ユーモラスなものが多いから、小難しく解釈を考えることなく楽しく鑑賞できるものばかり!

実は、白隠が描き表そうとしたものは“心”。21世紀の今でも、その“真に伝えたいメッセージ”は心に迫ってくる。白隠作品は各地の寺院や個人コレクションが中心で、なかなか一般観客では観る機会がなかったために、今まで知られていなかったことも事実。今回の展示は40数カ所の所蔵者から大作を中心に約100点を厳選した、関東では初公開となる作品も数多く史上最高の白隠展! せわしない毎日の息抜きに、「難しい〜」とか「分かんない〜」とかは感じない展示会だから、ぜひ出かけてみてはいかが?