収入が低い人に共通する考え方

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 「もっと金銭的に余裕のある生活を送りたい」「お金持ちになりたい」。
 そう考えたことのない人は少ないはず。お金と幸福は必ずしもシンクロするわけではありませんが、それでもお金を持つことでできるようになることや、お金がないとできないことがあるのも事実です。
 認知科学者の苫米地英人さんは、著書『苫米地英人の金持ち脳〜捨てることから幸せは始まる〜』(徳間書店/刊)で、人間の脳にはお金が集まる『金持ち脳』と、その反対の『貧乏脳』があるとしています。
 今回は、本書の中からお金が逃げて行ってしまう「貧乏脳」の特徴を紹介します。

■「お金持ち=収入が多い」は間違い?
 お金持ちの定義を考える時、私たちは「お金持ち=収入が多い人」と、収入だけを基準に置きがちです。しかし、収入がたくさんあっても、同じだけたくさんお金を使っている人は、はたしてお金持ちと呼べるでしょうか。
 苫米地さんは、お金持ちの定義を「支出より収入が多い人」だといい、収入だけでなく、支出とのバランスを見るべきだとしています。つまり、収入が多くなくとも、支出がきわめて少ない人は「お金持ち」なのです。
 この定義を考えると「貧乏脳」とは何かが見えてきます。

■不満足は「貧乏脳」の特徴
 お金持ちが「支出より収入が多い人」だとすると、貧乏とは「収入より支出が多い人」です。つまり、「貧乏脳」とは「収入より支出が多い」状態を作り出してしまう脳のこと。その「貧乏脳」を構成するものの一つとして、苫米地氏は「不満足脳」を挙げています。
 低収入でも満足して暮らせる人がいるように、多額の収入を得ていても満足できない人もいます。その不満足を支出することで満たそうとするのが「不満足脳」の人です。
 お金がいらないモノやサービスは、実はたくさんあります。低収入でも貧乏に見えない人というのは、そういったモノ・サービスの使い方がうまいのだといえます。

■「貧乏脳」につながる自己評価
 また、自分への評価が低い「低自己評価脳」も「貧乏脳」の構成要素です。
 このタイプの人は、自分が貧乏であることにたいして「自分はお金を稼ぐ能力が低い。だから貧乏に甘んじなければならない」と考えてしまうのです。
 反対に、「金持ち脳」の人は、今の収入が低くても、その気になれば自分には稼ぐ能力があると自信を持っています。この違いが行動にどう表れるかは考えるまでもありませんね。

 苫米地氏は、「金持ち脳」も「貧乏脳」も生まれつき備わっているものではなく、自分で作り上げるものだといいます。
 本書には「貧乏脳」からの抜け出し方、また「金持ち脳」の身につけるための具体的な方法などが詳しく紹介されていますので、もし自分が「貧乏脳」だと思ったら、自分の考え方や今の生活を見直してみるべきかもしれません。
(新刊JP編集部)