たけし&石橋新番組 「打倒関西芸人」を意識?
ビートたけしさん(65)とお笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明さん(51)という「大物コンビ」がメインの新番組「日曜ゴールデンで何やってんだテレビ」(TBS系)が、2012年10月21日20時にスタートした。
関東の芸人で固めた出演陣に加え、ダウンタウンの番組の「裏」ということもあり、週刊誌では「関西のお笑いに対抗意識を燃やしている」との推測まで出ている。
「ダウンタウンの裏で何やってんだテレビにするか」
「日曜ゴールデンで何やってんだテレビ」は初回の収録までタイトルすら決まっておらず、一からたけしさんと石橋さんで作り上げるというコンセプトでスタートした。
初回は、石橋さんがたけしさんを自宅まで車で迎えに行き、2人でTBSまでドライブするという企画から始まった。
車中では、たけしさんが「お笑いもあれだよね、じゃんじゃんじゃんじゃん喋るだけになって」と今のお笑い番組についてコメントすると、石橋さんが「クイズだとかトークだとかそんなんばっかりになっちゃってますもんね」と返すやりとりがあった。
たけしさんが「今回(の番組)はトークなしで、何かやらせてみて笑ってるっていう、徹底的にくだらないっていう」と番組の方向性を提案すると、石橋さんは「僕もホント全く同感です」と同調した。
TBSに着いてからは2人での番組会議が行われた。番組タイトルを決めた後に行われた裏番組の分析では、石橋さんが「フジテレビがダウンタウン」と言うと、たけしさんが「ダウンタウンいるの?(タイトルに)ダウンタウンの、って付けちゃおうか」「ダウンタウンの裏で何やってんだテレビ。俺ら相当みじめだよ、後輩の芸人にお茶出してるみたいな」と笑いを取っていた。フジテレビでは同じ時間帯に、ダウンタウンがMCを務める「爆笑 大日本アカン警察」が放送されている。
会議の後は、たけしさんが提案した企画「いきなりコント」を早速放送した。セットと演者をあらかじめ用意して、若手芸人にその場でコントを作らせるというものだが、初回は劇団ひとりさん、東京03、キングオブコメディと、いずれも関東の芸人が登場した。コント自体は来週放送される。
紳助に恫喝された東京03を守った?
この番組について、12年10月23日発売の雑誌「週刊アサヒ芸能」では、東西ヤクザの抗争を描いたたけしさん監督の映画「アウトレイジ ビヨンド」にちなんで、関東芸人VS関西芸人の「"リアル"アウトレイジ戦争」がぼっ発した、と書いている。
記事では、TBS関係者という人物の「石橋さんは企画段階から『関西の芸人は使わない!』といきまいている。たけしさんも『そうだな』と同調している」というコメントを紹介している。
2009年の「オールスター感謝祭」(TBS系)で東京03が島田紳助さんに「本番前にあいさつがなかった」ことを「恫喝」された「事件」があった。その際、2人は東京03のフォローに回り、話題となった。
たけしさんは09年10月、東京スポーツのコラムに「紳助が『あいさつがない』とかって若手の東京03ってのを怒ったものだから、出番前にタレントがいちいちオレんとこにあいさつに来て、うるさくってしょうがないよ」と皮肉っぽく書いた。また、12月放送の「ビートたけしの絶対見ちゃいけないTV」(TBS系)では、「島田紳助様」と手書きで書かれた紙がはってあるたけしさんの楽屋の前で、たけしさんと東京03が記念撮影している写真が放送された。インターネット上では「東京03の後ろには俺がいるんだぞっていう紳助への圧力に思えた」と見る書き込みもあった。
一方石橋さんは、09年11月放送の「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)に東京03が出演した際、「あいさつがないあいさつが!」と言って胸ぐらをつかみ、東京03が怖がるというパロディを演じた。
2人とも特に不仲な関西の芸人などは公になっていないが、「東京の若手芸人を紳助から守った」と見られ、「対関西」というイメージが浮上したらしい。
ちなみに「日曜ゴールデンで何やってんだテレビ」の初回視聴率は8.8%だった。この日フジテレビは「ほこ×たて」のスペシャルがあったため、「アカン警察」の放送はなかった。