「ペップ・グアルディオラは来季、バルセロナの監督ではない」。現地時間13時38分、誰もが待っていた正式発表が行われた。サンドロ・ロセイ会長が話す間、隣に座っていたグアルディオラ監督の表情は暗かった。そのグアルディオラ監督は、次のように話した。

「私にとって簡単な状況ではない。自分の感情を説明できるように努めるよ。私はまず選手として、次に監督として、このチームの一員だった。常に私の家だった。バルサのような偉大なクラブにおける4年間は永遠だ。去就に関して明確じゃなかったことが、何かしらの問題を生んだとしたら、申し訳ない。私はすでに10月、出て行く考えを表していた」

多くの選手(プジョール、ピケ、シャビ、イニエスタ、セスク、バルデス、ブスケッツ、ペドロ)の前で、グアルディオラ監督は感極まった様子で、「私は疲れている。去るときなんだ」と続けた。

「ここで指揮を執ることは、一年365日、100%でいるということだ。監督はその力をチームや周囲に伝えるために、強くなければいけない。10月にはクラブに対し、ここでのキャリアは終わりに向かっていると伝えてあった。ここでの4年間は永遠だ」

「指導してきたすべての選手たちに感謝の気持ちを表さずにいられない。手に入れた結果には満足している。よく言われるが、選手たちはチームのハートだ。そして私は、彼らを指導するという特権に恵まれた」

後任もすぐに発表されている。ロセイ会長は「グアルディオラには永遠に感謝する。その後を最もうまく管理するために、後任はティト・ビラノバに託す」と明かした。昨年11月22日に腫瘍の手術を受けた42歳のビラノバ氏は、グアルディオラ監督のアシスタントを務めてきた人物だ。アンドニ・スビサレッタSD(スポーツディレクター)は次のように話した。

「バルセロナは非常に素晴らしいが、難しいところでもある。内部から知る必要があるんだ。だから、我々はティトを選んだ。我々は常に家にいる。これが我々の選択だ。もちろん、リスクはある。だが、グアルディオラがかつて言ったように、ベルトを締めて出発するのだ」

グアルディオラ監督はビラノバ氏について、次のように続けている。

「ティトは有能な人物だ。選手たちのことを知っている。プロジェクトを掌握するための力とエネルギーを持っているよ。何か意見があれば、私も言っていただろう。だが、これが全員にとって最善の決定だったと確信している」

「同じ道を進むんだ。この数年、私に与えてくれたものすべてについて、ティトには感嘆を覚えている。選手たちも彼のことを知っており、これまでやってきたことすべてが変わることはないだろう。私にはもう与えられなかった何かを、彼は選手たちに与えられるはずだ」

グアルディオラ監督はこれからどうするのだろう? 本人は「すぐに指揮を執るつもりはない」と話す。会見の中で4回も「疲れた」と話したグアルディオラ監督は、去就に関してもイタリア語で次のように答えている。

「国外で指揮を執ることが主な目標ではない。私にはテストをする必要がない。バルセロナを指揮することは、ここから60キロの場所で生まれ、友人も敵もいる私のような人間にとって、これ以上ないテストだったからだ」

「いつか、『くそ、また指揮を執りたい』と思う日が来るだろう。そうじゃなければ、別のことをするさ。選手として、監督して、私はずっとサッカーをしてきた。だが、人生はサッカーだけじゃない。人生はたくさんのものを与えてくれる。今、情熱がないのなら…また充電したら、そのときにどうなるかを見てみよう」

ロセイ会長はグアルディオラ監督に感謝の言葉を送っている。

「ペップ、我々のサッカー界を良くしてくれてありがとう。彼の努力や手にした結果に疑問符がつくことは決してないだろう。彼はそのサポート、愛情、尊敬で、我々の価値とバンディエーラを高めてくれた。バルセロナのサッカー界は永遠に彼に感謝する。心から、ありがとう」