橋下徹大阪市長(42)が、また激怒した。政治学者の福岡政行氏(66)が公式サイト「福岡政行カンファレーンスボード」で行った論評に猛反発したのだ。

 福岡氏は去る2月20日のサイト内動画で、おおむね次のように語った。

「3300人を超えた大阪維新の会の国政進出については、どの社の世論調査でも好意的で、一部では60%近い数字が『国政への期待』ということを言っています。しかし一方で、維新の会の周辺にいる方の批判的な声を聞くと、『完全なYESマンしか公認候補にしない』とか、『かなりお金持ちの人たちに連絡をして、自前で選挙をしない。こういう(お金を持ってこられる)人にはむしろ積極的に声をかけている』という話を聞きます」

 これにブチ切れた橋下氏が、ツイッターですかさずこう反撃しているのだ。

〈いやー、この人久々に観たら、もの凄いことになっていた。何でしょ。この勘違い学者は。福岡政行氏。この人、おはじきか何かを使って選挙の出口調査をやったってくらいの実績しかない人。この人の政治学知見を聞いたことがない。ご多分に漏れず、早稲田出身の学者。ダメですね〜早稲田は〉

 橋下氏も早稲田出身だから、軽い自虐ネタも交えているようだが、罵倒ぶりはさらにエスカレート。

〈以前はTVタックルに出て結構学者らしく振る舞っていたと思いきや、今はフィクサー気取り。こないだのTVタックルやたかじんNOマネーで好き勝手にしゃべっていたけど、もう学者を辞めたのかな? 何なんでしょこの人。こう言う人って何の力もないのに、自分の力を極限まで誇示する〉

 福岡氏の「公認候補はYESマンばかり」という批判には、

〈YESマンって一体何なのでしょう。意見も言いながら忠実に実行してくれる職員はYESマン? トップの判断に猛抵抗して事務執行しない職員が理想の職員? 福岡氏は組織を動かしたことがないから何も知らない〉

 と反論。単に、「公認候補には、意見も言わずに忠実に従う人はいない」と言えばいい気もするが‥‥。

 福岡氏の事務所では「この件についてはノーコメント」とのことだった。政治評論家の本澤二郎氏が批判の背景をこう語る。

「官僚政治打破など民主党のマニフェストを評価していた福岡氏は、大阪府知事時代に行政改革を行った実績を持つ橋下氏を当初、評価していた。それが国政参戦で自民の右派顔負けの素顔が明らかになってきた。私も落胆したけど、福岡氏も失望しているはずですよ」

 橋下氏は今年2月5日付朝日新聞に掲載されたインタビューで、

「いろんな人が意見言って、そのたびに『くそっ』って。それがまた、エネルギーになるじゃないですか」

 と語っている。だとすれば、むしろ福岡氏に感謝するべきなのかも ――。