開催迫る韓国の麗水国際博覧会、会場前の風俗街めぐり騒動

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韓国南部にある全羅南道・麗水市では、2012年5月12日から8月12日まで「麗水国際博覧会(Expo 2012)」が行われる。開催まであと4カ月足らずなのだが、会場近くには集娼村(風俗街)が建ち並んでいるため、地元では騒動となっている。

韓国メディア「ノーカットニュース」によると、麗水市の集娼村は1945年に日本の統治から開放されて以降、半世紀以上も続いている。2002年にはエイズウイルスに感染している女性が感染の事実を隠し、男性数百人と性交渉したことが判明するという事件もあった。

この地区がほかの集娼村と違うのは、店ではなく普通の家で売春が行われる点だ。古い建物が密着するようにして建ち、人ひとりが通れるほどの細い路地が迷路のように入り組む。売春婦たちは今にも崩れそうなほど古いこの建物で暮らしながら、売春もここで行うのだという。

今回騒動になっているのは、麗水国際博覧会の会場から目と鼻の先にあるこの地区をどうするかということ。会場前から集娼村までは、道路を挟んで10メートルしか離れておらず、博覧会を見終わった国内外の人びとが、会場を出た瞬間に風俗の客引きと出会ってしまう可能性も十分に考えられる。

そうなれば、せっかく誘致した博覧会のイメージに傷が付き、さらには韓国のイメージ低下にもつながりかねない。そこで近隣住民は、この地区の整備を求める建議書を、大統領府や国会議長、与野党代表、国土海洋省などに提出。「世界的なお祭りである世界博覧会会場前に、崩れかかった集娼村があるなんてありえないこと」「(韓国が)世界的な笑い者になる」と主張している。

だが、麗水市の開発課長は、過去に都市環境工事を行う計画があったが白紙になっているとし、予算の関係上、麗水市が同地区を整備する可能性はないと話している。

韓国のインターネットユーザーらは、「恥ずかしい地区」「誇らしい姿ではないが、こういった場所は世界中どこにでもある。博覧会があるからって無くす必要はない」「韓国の色々な姿をみせればいい」などさまざまな反応を見せている。

参照:「麗水エクスポ、集娼村に遊びにきて下さい!」 - ノーカットニュース
参照:麗水国際博覧会 - Wikipedia

(文:林由美)

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