カナダの軍事専門誌、漢和防務評論9月号によると、武漢で完成した改良型潜水艦(SS)「新元」は巨大な筐体(きょうたい)をもち、空母の攻撃に使う弾道ミサイル「DF−21D」を搭載する可能性が高い。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 「新元」の用途に関しては、さらに検討の余地がある。2010年12月7日に撮影された衛星写真を分析すると、「新元」は確かに驚くほど巨大だ。2隻目の「元」級ディーゼル潜水艦の全長が66.33メートルであるのに対し、「新元」は87.27メートル。

 「新元」の「DF−21D」搭載の可能性について、同誌は、海上での弾道ミサイル発射は正確な座標測量ができないことから、核弾頭型の潜水艦発射大陸間ミサイルであっても、命中率は陸上配備の大陸間弾道ミサイルを大きく下回る。

 そのため、潜水艦から移動する空母に向け「DF−21D」を発射すれば、命中率はさらに下がる。戦略的にも、射程が1700―2700キロある「DF21C/D」は潜水艦から発射する必要がない。陸上配備で、中国の海岸に接近する米軍空母を十分に攻撃することが可能だ。(編集担当:米原裕子)