頻発(ひんぱつ)する事故により、韓国ネットユーザーから「事故鉄」と呼ばれている韓国の高速鉄道(KTX)「山川号」が8日、ソウルから馬山に向かう路線で再び事故が発生、緊急停車した。韓国の各メディアが報じた。

 韓国鉄道公社(KORAIL)によると、ソウルから馬山に向かう『KTX山川391号』は8日、走行中に車体が大きく揺れたため、運転士の判断で緊急停車した。列車は停車から30分後に最寄りの駅まで引き返し、300名以上の乗客は臨時列車で目的地へ向かったという。

 乗客の1人は「急ブレーキで体が前につんのめった。その後、車内放送で『列車のブレーキに異常が見つかったので緊急停車した。今後は天安牙山駅に引き返す』とのアナウンスがあった」と証言した。事故の影響で後続の車両に10分ほどの遅れが発生した。

 KORAILは現在、車両の揺れの原因を調査中だが、以前から時速300キロメートルを超えると大きな揺れが発生すると指摘があったとされ、内部からも「山川号の揺れが激しすぎて、市民は事故の発生を案じている」との声があがっていた。

 最近、KTX山川号は製造欠陥や通信障害、機械の故障、脱線、電力故障、エンジン故障などの事故が頻発している。今回の事故で鉄道側が別の臨時列車を用意したことは、車両の問題が深刻であったと考えられるという。(編集担当:及川源十郎)