近年のJ2からの昇格組の成績を見れば、J2を首位突破するようなチームはだいたいJ1中位ぐらいの実力を持っているもので、チーム体制がさらに強化されている柏の実力は折り紙付きではあったのだが、それにしてもここまで大差がつくとは思わなかった。

柏は噂の新戦力、ワグネルのFKが早くも炸裂したし、大津は久々に切れや体の強さを見せて好調さが戻ってきたし、レアンドロは早速カウンターからゴールを決めるしで出来すぎと言えるぐらいにはまったゲームだったが、逆に清水の出来はあまりに酷すぎたと言える。

清水は選手の大量解雇により昨シーズンから7人もスタメンが変わった。清水新体制の一番の売りは、小野と高原の地元コンビだったはずだが、小野は2列目の真ん中、いわゆるトップ下で先発したものの1トップには高原じゃなくて、グルノーブルから移籍した伊藤翔が入った。

ところが、この前線が全くと言っていいほど機能しなかった。ドリブル突破などで一人気を吐いていたのは大前ぐらいで、アレックスは最初からサイドに開きっぱなし、小野は中盤で所在無げにウロウロしているだけで、1トップの伊藤が孤立して2列目が前を向いてボールを触る機会がなく、かと言ってボランチからクサビが出るわけでもなくと、中盤が完全な機能不全に陥っていた。

後半10分にゴトビ監督はアレックスに代えて高原を投入し、これでやや前線で基点が作れるようにはなったが、セットプレイからドンヒョクに2点目、カウンターからアレックスに3点目を入れられ、最後はボスナーがプレミアリーグだったらファールにすら取らないであろう厳しすぎる判定の一発レッドと、逆に止めを刺されて試合終了。

良いところなしの清水がこれからどうするべきかがあまり思い浮かばないんだけど(苦笑)、とりあえず小野はボランチに置いてパスワークの起点に専念させたほうがいいような気がするね。このまま2列目に置いておいても、チームの全体的なダイナミズムに影響が出てしまう気がするし・・・さて、ゴトビ監督は次までにどう建て直してくるんだろうか?

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