最近はセリエと言えば長友の試合ばかりだったけど、森本が先発に復帰して得点を決めたと言う事で、そのユベントス戦を見てみることにした。

カターニャはマキシ・ロペスと森本の2トップに、トップ下がゴメスという4-3-1-2の攻撃的な布陣で臨み、ユベントスはクアリャレッラとイアキンタが並ぶ4-4-2でデルピエロはベンチスタート。

試合は積極的にラインを押し上げるカターニャが序盤からボールを支配し、左サイドのラファエウ・マルチーニョの鋭い突破からユーべゴールを攻め立てるが、守備陣形をきっちり形作って守るユーベが最後はカターニャ選手を自由にさせず、早く攻めきりたいカターニャは仕方無しにミドルを打つしかなく、攻めながらもあまり点の取れる気配がしない。

そうなると当然のように結果は逆に出るもので、35分にユーベはカターニャの一瞬の隙を見逃さずに右サイドを突破し、クロスを最後はペペが正確に押し込んでユーベが先制してしまう。と思ったら、その2分後には左サイドからのクロスをユーベがクリアミスし、そのこぼれ球に反応した森本がダフりながらもゴールへと転がして同点に追いついてしまう。

これでカターニャが再び勢いを取り戻しはしたのだが、2トップにして前線に厚みを増やした分、サイドで基点を作られるとDFのラインが下がり、そうなると中盤からフォローに戻る人数が足りなくなるカターニャは、ユーベに移籍したクラシッチにサイドを蹂躙され始めると、44分にクアリャレッラの一撃を浴びると、58分にはDFからボールを奪ったクアリャレッラに再びミドルシュートを決められてしまう。

これで試合の趨勢は完全に決まってしまい、その後の見所はアーリークロスに飛び込んだ森本があわやゴールと言う場面を作ったぐらいで、ここまでホームでまだ無敗だったカターニャがとうとう敗戦を喫してしまった。

森本が先発に復帰して得点を言う結果を出せた事は嬉しいのだが、2トップにした事でカターニャの中盤が薄くなり、しかもマキシ・ロペスも森本もセンターフォワードタイプでバリオスほど前線で守備をしないので、それがユーベに3点を許した遠因になったのは確かであるように思う。

攻撃面でも、動きこそ鋭いが特に前半は裏へと抜ける動きに固執しすぎ、後半は監督の指示があったのか、マキシ・ロペスよりも後ろに下がってポストで中盤の組み立てに参加する機会が増えはしたが、やはりドルトムントの試合なんかを見ていると、現代サッカーではFWでもよほどの天才で無ければ、守備や攻撃に幅広い役割を果たさないといけない時代になっているのは確かで、ポストで後ろにワンタッチで渡す>裏へと飛び出すというワンパターンでは、例え移籍したとしてもスタメンの確保は難しいのではないかと思ったりする。

もちろん、下手にいろいろやろうとして自分を見失ってしまってもいけないが、このままでは上を狙うに足りない面が多いのは確かなので、試合に出られるチャンスを与えてもらっているうちに、どんどんプレイの幅を広げるトライをしてくれる事に期待したい。

試合のハイライト動画については、追記を参照のこと。

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