21日のチャンピオンズリーグ・グループリーグ第3節で、ミランに2−3と逆転負けを喫したレアル・マドリー。地元スペインのメディアは、レアルの黒星が信じられないようだ。MFクリスティアーノ・ロナウドを欠いて3試合目で2敗。試合から一夜明け、『アス』紙はFWラウールを称賛し、『マルカ』紙はマヌエル・ペジェグリーニ監督を批判している。

「ラウール、もっと叫べ」。『アス』は一面をこの言葉で飾った。1ゴール1アシストを記録したラウールは写真のなかで、ぼう然としてうなだれるカリム・ベンゼマ、カカーらチームメートに対して怒鳴っている。『アス』紙の最初のコメントは、「マドリーのプレーは悪く、(GKイケル・)カシージャスまでミスしてしまった」。さらに2面では、ミランが高齢化を指摘されることを受け、「La ruga è bella(シワは美しい)」と伝えている。これは、映画「La vita è bella(ライフ・イズ・ビューティフル)」をもじったものだ。

「プレーは悪くなかった」。マルカが一面に選んだタイトルは、ペジェグリーニ監督のコメントだ。そしてコメントは「ペジェグリーニは何の試合を見たんだ?」と続き、さらにこう述べられている。

「30歳以上の選手が14人もいるミランを相手に、マドリーは良い形で進んだ試合をプレゼントしてしまった。200万ユーロでオファーされた際にラモン・カルデロン前会長が獲得を望まなかったパトが、2つの“ゴラッソ”を決めた。世界最高の守護神(カシージャス)は調子が良くなく、ドレンテは素晴らしかった。ブランコ(レアル)に警告。2つ目の大事な試合での敗北だ」

続く記事でもC・ロナウドの不在と、ロナウジーニョ(「もはや恐くないが、勝者として去った」)、PKが与えられなかったことへのカカーの不満と、新ボールに対する抗議に言及し、「マドリーはハラキリをしている」とつづった。

一方、バルセロナの『ムンド・デポルティーボ』紙も、「哀れなマドリー」、「このマドリーははしたない」と厳しく糾弾。「はしたない」というのは、試合会場のサンチャゴ・ベルナベウを訪れたミシェル・プラティニUEFA会長が、レアルがC・ロナウド獲得に費やした金額について用いた言葉だ。『スポルト』紙は、「最悪のミランがレアルの足りない点を明らかにした」、「ロナウジーニョが再びベルナベウで勝利。4年前のバルセロナ時代と違うのはもちろんだが、彼は再びベルナベウで素晴らしい勝利を手にした」と伝えている。