誰もが「野球の発祥の地はアメリカ」と疑うことなくここまでやって来た。ところがここにきて、1755年にイギリスでベースボールというスポーツが始まっていたとする資料が、サリーの郷土歴史研究家らによって発見された。

歴史資料館「サリー・ヒストリー・センター」には、ウィリアム・ブレイさんというシェア生まれの男性が長く記してきた日記が保管してある。その中に、ギルフォードの地において、アメリカより20年以上も早く1755年から野球が始まっていたことを歴史研究家らが確認したというものだ。

同センターのマネージャーであるジュリアン・ポーリー氏は、ブレイさんの日記によると、18世紀において、ベースボールというものはかなり確立されたスポーツとなっていたようで、当時は男性にも女性にもプレイされていたとも語っている。

「彼は、サリーの地について本当に多くの歴史的事実を日記にして残してくれました。でも、昨年さらに庭の小屋から新しい一冊が発見され、それが1754年から1755年までを記したものでした。そこには、彼自身が野球を楽しんでいたことが書いてあり、どうやら若い女性たちも一緒だった感じもしますね。イースター・マンデーの日には試合があったようで、その後はイギリスらしくお茶を楽しみ、クリケットもしたようです」とのことである。

「ボストン・レッドソックス」の大ファンという米『ワシントン・ポスト』紙・ロンドン支局のケヴィン・サリヴァン氏はこのことについて、「それこそアメリカの伝統ですよ。アメリカという国は、よその国の素晴らしいものを取り入れて発展させる、そういう国ですから。野球はここで発展はしましたが、バスケットボールみたいに(アメリカで)発明されたとは思っておりません。」と語っている。

(編集部 Joy横手)

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