福留大活躍の陰で、日本人差別Tシャツが大売れー。シカゴの地元紙「シカゴ・サンタイムズ」紙の電子版は、福留孝介外野手が入団したシカゴ・カブスの本拠地、リグレー・フィールド周辺でバッタ物のTシャツが販売されており、その中に、日本人差別的な表現が入ったTシャツが売れていると報じた。
 同記事は、「福留は『差別Tシャツ』を面白がってはいない」の見出しで、「人気商品につけられている不快なイメージは、シカゴの町に対する好意には影響していない」の小見出しつき。「福留が、リグレー球場周辺で、アメリカの醜い一面を発見するのに時間はかからなかった」の書き出し。球場からアディソン通りを挟んでバッタ物の商品を販売しているお土産物の露店で、差別的なイメージが掛かれた福留Tシャツが売れている、と報じたもの。
 物議を呼んでいるTシャツは、カブスの伝統的なマークである熊が、日本人をステレオタイプ的にイメージして、吊り上った細い目に、メガネを掛けており、福留の名前と背番号1が背中についているもの。露店を切り盛りするボルブッツ氏は、これまでに約10人から苦情があったというが、「今年一番の売れ筋なんだ。儲かっているし、儲かることは、不快なことじゃない。不快な気分になる人がいるかもしれないけれど、単なるジョーク。誰も不快にさせようとなんかしていない」と、“開き直り”とも言える弁明。
 福留は「Tシャツのキャラクターがどういう意味を持っているのかは分からないけれど、ちゃんとすべき。創った人は面白いと思って創ったのかもしれないし、差別を容認して創ったのかもしれないけれど、僕には分からない」と、地元メディアの質問に通訳を介して答えている。
 同記事によると、球団は一切、このTシャツには関わっていないとし、公式なコメントはしていない。福留自身もショックな様子はみせず、「自分が違う国から来たことは理解しているし、こういうこともあるかもしれないとはおもっていた」とコメント。「必ずしも差別ではないかもしれないし、自分のコメントで、どうにでも解釈しようとすれば出来る訳だし、やりようによっては侮辱的にもなる。このことで大騒ぎしても自分の得にはならないから、大げさにはしたくない」と、静観している。