お待ちかね、「サラリーマンNEO」(NHK)が日曜夜に放送時間を移して復活した。冒頭はおなじみ「NEO EXPRESS」。生瀬勝久と中田有紀がニュースキャスターに扮するコントで、実際のキャスターでもある中田のSっぷりが好評だったものだ。Season3からは新メンバーの吉瀬美智子演じる「吉川アレクサンドリーネ」が加わったのだが、この吉川アレクサンドリーネ、どう見ても滝川クリステル(共同テレビアナウンサー)を模しているとしか思えないのだ。

 メイク、髪型、衣装、そしてセット上手に配置された“斜め45度”カメラと、吉瀬は見事な“ニセ滝クリ”に仕立て上げられていた。このコーナーは番組の冒頭に行うとほぼ決まっているので夜11時ごろの放送となるわけだが、その時間はまだフジテレビ系列で滝川クリステルが出演している「新報道プレミアA」を放送中だ。その時間に堂々と“ニセ滝クリ”をぶつけてくるのだから、「NHKらしからぬNHKでしかできない番組」というコンセプトは伊達じゃない。さらにコント内ではニセ滝クリと中田演じる古株キャスターとの確執を感じさせるシーンがあり、まことしやかに囁かれたプレミアAでの滝川クリステルと安藤優子の不仲説を揶揄しているようにも見える。これくらい普通のコント番組ならばなんでもないことだが、NHKで役者が演じるところが空恐ろしい。迫真の演技で進むコントには余計なテロップも効果音も入らず、知らずに見たらコントだと気づくまでに時間がかかりそうだ。

 サラリーマンNEOのおもしろさは、視聴者に媚びないところにあるのではないだろうか。必要のない部分はばっさりと切り落とし、淡々とストイックな笑いを追及している。ある意味、説明不足の感すらあるこの番組は、今の至れり尽くせりのバラエティー番組に慣れてしまった視聴者には辛いかもしれない。サラNEOは明らかに視聴者を置いてけぼりにしている。しかし、一度この“置いてけぼり感”を消化してしまうとこれがたまらなくおもしろいのだ。

 何の説明もなくただひたすら九州弁で展開される「セクスィー部長」は秀逸だった。

(編集部 三浦ヨーコ)

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