知的財産振興協会の代表者(左)から感謝状を贈られる台湾の警察

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(台北 23日 中央社)台湾で日本製成人向けコンテンツの無断配信、販売をしていたとして、刑事警察局が5月初旬に海賊版サイトを一斉摘発していたことが分かった。同局が22日、記者会見を開いて発表した。日本のアダルトビデオ(AV)メーカーでつくる業界団体「知的財産振興協会」(IPPA)台湾事務所の代表は同日、公正な判断と摘発をしてくれたとして、同局に感謝状を贈った。AV女優の吉高寧々、葵つかさもビデオメッセージで感謝を伝え、「これからも著作権保護、お願いします」と呼び掛けた。

同局電信偵察大隊の荘明雄隊長によると、同局はIPPAの通報を受け、日本製の海賊版作品を提供する会員制違法課金サイトの調査を開始。約1年間の証拠収集を経て、今月6日に台北市や新北市に点在していた関連の店舗や事務所10カ所を家宅捜索し、容疑者の男4人を逮捕したほか、違法DVD3万枚余りやその他の証拠品などを押収した。被害総額は約11億台湾元(約38億3500万円)に上るとみられる。

同局は、今回のケースが外国との協力関係強化や台湾における海賊版のまん延阻止につながることに期待を示した。

(黄麗芸/編集:塚越西穂)