大阪市街の北玄関であるJR大阪駅。そのすぐ近くには大阪メトロや阪急、阪神の「梅田」駅がある。全く名前が違うため、初めて訪れる者を困惑させるが、それぞれ徒歩で問題なく移動できる。


大阪駅と梅田駅の近さが分からないと難しい?

大阪駅と梅田駅――この両駅を巡ってインターネット掲示板「5ちゃんねる」で、とあるやり取りが交わされた。その中の書き込みが、ネットユーザーの笑いを誘っている。それは、次のようなものだ。

「大阪駅でタクつかまえて『梅田まで行きたいんですけど』っていったらおちょくってんのかってキレられたわ どんだけ遠いんや・・・」

大阪から梅田をタクシー?

この書き込みがツイッターで紹介されると、リプライ欄には「そこにおるやん笑」「めっちゃ笑いました」との声が相次いだ。ただ、土地勘がないというユーザーからは、「何1つ分からない」との声もあった。

さて、この書き込みをマジメに分析するとどうなるのか。大阪駅周辺に梅田の名前が付く駅は多いが、大阪メトロ御堂筋線の梅田駅と考えてみよう。


大阪駅から梅田駅のルート。赤が徒歩で、青が車だ (C)Google

これは、大阪から梅田までのルートをグーグルマップで調べたもの。赤が「徒歩」でのルートで、青が「車」でのルートになる。

一見、意味が分からないが、どういうことなのか。青のルートでは、地図上の「★」の部分で、車を拾うことを薦められているのだ。仮にタクシーに乗ったとしても7メートルだけ。かえって効率が悪い。

これには、大阪駅で待っている運転手の方も「梅田まで」と言われて、ツッコミせざるを得なかったのだろう。

また、鉄道の乗り換えアプリで大阪駅から東西の梅田、阪急と阪神の梅田それぞれのルートを調べたがいずれも徒歩で行く結果しか出ない。仮に梅田駅までどうしても電車で行きたい場合はJR京都線で新大阪に向かい御堂筋線に乗り換えるルートなどがある。

また、大阪駅はJR東西線が通る北新地駅も徒歩圏内。こちらは乗り換えアプリで調べるとJR大阪環状線で京橋に向かいJR東西線に乗り換える手段も表示されるが、やはり徒歩の方が楽だ。

大阪と梅田だけじゃない

関西圏内にはほかにも駅名が異なるものの、徒歩で乗り換えが可能な場所はいくつかある。同じ大阪市内ではJRと大阪メトロの天王寺駅と近鉄の大阪阿部野橋駅も徒歩で移動が可能。こちらは道路を挟んで向かい合っているだけで、徒歩であればすぐ到着する。


天王寺駅と大阪阿部野橋駅のルート (C)Google

画像の赤いルートが徒歩の場合だが、青で示した車だといかがだろう。あびこ筋をわざわざ鉄道病院の奥まで行って折り返すルートになっている。これもタクシーの運転者さんにツッコミをされてしまうだろう。

今回紹介したのはあくまで一例であったが、JR東西線の大阪天満宮駅と大阪メトロ堺筋線・谷町線の南森町駅、JR福知山線の川西池田駅と阪急・能勢電鉄の川西能勢口駅のように駅名が違うが徒歩で移動できる場所というのはほかにもある。

現地でそうした駅での乗り換えが必要な場合、一度地図や乗り換えアプリで調べるのが確実かもしれない。