エキシビジョンマッチで対戦した那須川天心(手前)とフロイド・メイウェザー【写真:Getty Images】

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ウォード、ウィリアムズらは支持展開「フロイドはただやり方が違うだけだ」

 格闘技イベント「RIZIN.14」(さいたまスーパーアリーナ)は31日、ボクシング元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(米国)がキックボクシングの“神童”那須川天心(TARGET)とのエキシビジョンマッチで1回2分19秒でTKO勝ち。体格差の大きな試合で、10億円ともいわれるファイトマネーを稼いだ「Money(金の亡者)」に対して批判も集まる中、かつてのパウンド・フォー・パウンド(PFP)最強王者ら母国の実力者は「レジェンドはよくやること」と“集金ツアー”と体格差のある一戦を支持している。

 大晦日のリングで圧倒的な強さを示し、那須川を圧倒したメイウェザー。900万ドル(約9億9000万円)ともいわれるファイトマネーをわずか139秒間で手にした一戦は様々な批判が飛び出した。

 しかし、「神の子」の異名で知られた元世界ライトヘビー級3団体統一スーパー王者のアンドレ・ウォード(米国)は米ヤフースポーツの10億円ファイトマネー獲得に関する投稿をリツイートした上で「これに本当に激怒する人間もいるんだよね」とツイート。続けて、メイウェザー支持を鮮明にしている。

「記者がフロイドが小さな相手を圧倒した事実に注目しているが笑える。何年間も小さな相手を叩きのめしてきた他のファイターを支持し、ベタ褒めしてきたのに。彼らはそんな選手のことを“ブギーマン”と呼んだりするんだよ」

WBAウエルター級1位の実力者も理解「何が問題なんだ」

 04年アテネ五輪ライトヘビー級金メダリストで、32戦全勝で引退するまで「PFP最強」と呼ばれたウォードはこう持論を展開し、那須川との体重差を理由にメイウェザーの批判に転じるメディア批判。そして“集金ツアー”も問題なしと主張している。

「ジュリアン・ウィリアムズも話しているが、レジェンドのファイターは昔からエキシビションマッチを戦っている。多くのファイターは体型を保つためにエキシビジョンツアーに出て、公式戦の合間にファンにお披露目できる機会を与えるものだけど、フロイドはただやり方が違うだけなんだよ」

 引退後の名手にとっては、よくあることと主張。WBA世界ウエルター級1位の実力者、ジュリアン・ウィリアムズ(米国)も「伝説的なファイターは引退後にエキシビジョンファイトを戦っている。レイ・ロビンソンからジョー・ルイスまで。何が問題なんだ」とツイッターで理解を示していた。

 大晦日にリング上でニヤニヤと白い歯を見せながら大金を手にしたメイウェザー。宿敵の6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)は体格差が明確な一戦をツイッターで暗に批判していたが、母国の実力者からはメイウェザー擁護の声が出ている。(THE ANSWER編集部)