浦和レッズのGK西川周作【写真:Getty Images】

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出身地である大分の昇格に歓喜「最高に嬉しかった」

 大混戦となった今季のJ2リーグは17日に最終節が行われ、松本山雅FCと大分トリニータの来季J1昇格が決まった。

 浦和レッズのGK西川周作は、下部組織から育った古巣・大分の昇格を「最高に嬉しい」と喜んだ。

 4チームに優勝と自動昇格を勝ち取れる2位以内の可能性があるなかで迎えた最終節は、大きな注目を集めた。そのなかで大分は、敵地でモンテディオ山形を相手に1点リードしながら試合終盤に追いつかれ1-1と引き分けた。しかし、それまでに積み上げてきた得失点差「25」がものをいう形で2位を確保。来季のJ1昇格を決めた。

 大分県宇佐市出身の西川は、ユースチームから大分に加入。そのままトップ昇格し、在籍時に2008年北京五輪も戦った。その後、10年にサンフレッチェ広島へ移籍し、14年からは浦和でプレーしている。

 古巣であり出身地でもあるだけに、西川は「最高に嬉しかったです。大分トリニータがJ1昇格をして感動を与えてもらえました。J2が大混戦のなか、2位以内を勝ち切ったのは凄いですよね」と満面の笑顔だった。そして、浦和が来季のアジアへの出場権を得られる3位以内に向け追いかける立場だけに、「僕らも最終節まで分からないACL争いを繰り広げたいっていう気持ちになりますよね」と、大きな刺激を受けたという。


来季対戦へ大分の攻撃力を警戒「見ていても楽しい」

 前述の得失点差25が示すように、今季の大分のサッカーは攻撃的なものだ。来季はJ1の舞台で対戦するだけに、「大分は素晴らしく攻撃的なサッカーで、GKもポゼッションに入って攻撃参加するのは見ていても楽しい。僕もそういうサッカーが好きですけど、相手にした時には難しくなるんじゃないかと思うくらいですね」と、すでに対戦相手という視点でも見ているという。

 それでも、最後には「やっぱり、対戦するのが最高に楽しみですよ」と、笑顔で話した。セレッソ大阪のMF清武弘嗣やFC東京のDF森重真人らも輩出したものの、一度はJ3まで降格したところから復活してのJ1昇格は、大分出身の西川にとって最高のニュースになっていた。


(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)