5月19日、乃木坂46の主要メンバー、西野七瀬のスキャンダルが報じられた。2年前に、テレビ局のディレクターとのお泊りデートをしたという内容だが、現状では確たる証拠はないものの、続報もあるとのことで、その真偽についてはそれを待つことになるだろう。

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 今をときめく乃木坂の、それもセンター経験豊富で人気のある西野七瀬だけにそのインパクトは大きい……と思いきや、拍子抜けするほどネット上、あるいは乃木坂の周辺は静かだ。

 少なくとも、松村沙友里のときのような、批難ごうごうの阿鼻叫喚の地獄絵図のようなコメントはとびかっていない。

 もちろん、アンチサイトや騒ぎたいだけの一部にとっては、降ってわいたようなチャンスだが、乃木坂ファンのほうは耐性がついたのか、かなり冷静に受け止めているようだ(一部はショックで寝込んでいるのかもしれないが……)。

 だが、記者はこの状況をかなりポジティブにとらえることができるのではないかと考えている。

 というのも、ここ数年、乃木坂は所謂「握手アイドル」からの脱却をはかり、最近もガールズアワードで注目されたように、一般層、女性層、リア充層への訴求力を高めている。

 先日卒業した生駒里奈は「試行錯誤が許されるアイドルから本物になりたい」という名言を残したが、キャリアを積んで成人したメンバーは、『恋愛禁止』という、アイドルヲタに媚びた偶像から、演技や歌やバラエティ対応で客をひきつける本物へ脱皮する時期なのかもしれない。

 元々、恋愛禁止というのはAKB黎明期において、「恋愛にうつつを抜かして仕事をおろそかにすることのないように」という趣旨で出てきた言葉であり、秋元康氏自身がそのルールがあると明言したわけではない。そして、スキャンダルがあったとされる2年前から今日まで、西野七瀬自身が、仕事をおろそかにしたという話は全く聞かない。むしろ、MCも上達し、演技でも光るものを見せ、グループ内でも後輩を指導するなど、高い評価を受けながら、乃木坂を牽引してきている。

 前述したように、まだこのスキャンダルは続報が出てきておらず、乃木坂運営や西野自身の対応もはっきりしていないが、一部のアンチが期待するような、「乃木坂の終焉」にはつながらないことだけは、どうやらはっきりしたようだ。