初先発・初ゴールも残ったのは悔しさ…杉本健勇「まったく満足していない」

写真拡大

 10日のハイチ戦で日本代表としての初スタメン・初ゴールを記録したFW杉本健勇(セレッソ大阪)。しかし、「欲しかった結果」を手にした喜びよりも「悔しさ」が残った。

 待望の瞬間は17分に訪れた。乾貴士(エイバル)、浅野拓磨(シュトゥットガルト)と繋いだボールを、杉本がペナルティエリア左に走り込んだ倉田秋(ガンバ大阪)にラストパス。倉田のシュートはGKに弾かれたが、こぼれ球を杉本がダイレクトで押し込んだ。

「どう見てもたまたま(笑)」なシュートだったが、「どんなゴールでもいいと思っていましたし、それが結果に繋がったと思います」と振り返る杉本からは、なんとしても結果を残したかったという思いが伝わってきた。

 だからこそ、この日のパフォーマンスには「まったく満足なんてしていない」。試合後の取材エリアでは「もう2、3点取れるチャンスはありました」という不満と、「新しいメンバーが入った中でこういう結果になったので、悔しいです」という思いを打ち明けた。

 そして、代表に選ばれることでワールドカップへの思いが「より強まった」一方、「そこに行くためにはもっと自分のレベルを上げていかなきゃいけない」という危機感も増した。

 チームを勝たせることができなかった責任を感じる杉本は、最後に改めて「悔しい」と口にした。だが、代表初ゴールという確かな一歩を刻んだのも事実だ。「チームでのプレーがここに呼ばれることに繋がるので、切り替えて、チームに帰ってまた頑張りたいです」。次は「たまたま」ではなく、そして日本代表を勝利に導くゴールに期待したい。

取材・文=本間慎吾