感電死した14歳少女(画像は『Inside Edition 2017年7月14日付「Father of Teen Who Died After Taking Cell Phone into Bathtub:‘My World Just Came to a Stop’」』のスクリーンショット)

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入浴中のスマホ使用による感電事故は度々報じられているが、このほどアメリカでも同様の悲劇が起こったことを『Inside Edition』など複数メディアが伝えた。家族は悲しみを堪えながら、SNSで「どうかあなたの大切なお子さんに感電の危険性と死へのリスクを伝えて守ってあげてください」と世間へ訴えている。

テキサス州ラボックに暮らすマディソン・コーさんは、14歳で生涯を閉じた。早すぎる死の原因となったのは、入浴中にスマホを使用したことによる感電事故だった。

マディソンさんは地元の中学校を卒業し、9月からヒューストンの高校に進学する予定になっていた。夏の間、父親ローガンさんと継母フェリーシャ・オーウェンズさんのいるニューメキシコ州ラビングトンで過ごそうと、ローガンさん宅を訪れていた。寝る前にゆっくりと湯船に浸かることが好きだったマディソンさんは、7月8日の夜遅くにも父親宅で入浴を楽しんでいたという。

家族が「もう寝るからバスルームを空けて」とマディソンさんに伝えたところ「わかった」という返事が返って来た。ところが20分経っても出た様子がなかったため、フェリーシャさんが浴室のドアをノックすると返事がなかった。

不審に思ったフェリーシャさんがドアを開けると、変わり果てた姿のマディソンさんがいたのだ。彼女の手には火傷の痕があり、サムスン製のスマートフォンが浴槽に浸かっていたという。

事態を察した家族はすぐに緊急通報をした。看護師のフェリーシャさんは、消防署員で救命救急士でもあるローガンさんとともに救急車が到着するまで心肺蘇生を行った。しかしマディソンさんは、不幸にも搬送先の病院で死亡が確認された。

フェリーシャさんによると、マディソンさんはいつもバスルームにスマホを持ち込んでいたそうで「これまで何度もゲームをしたり音楽を聞いたりしていました」と言う。父のローガンさんも「娘にはいつも気を付けるようにと注意しました。でもそのたびに『スマホは浴槽の外に置いてあるから大丈夫』という返事でした」と話している。

浴槽に浸かっていた充電コードには、延長コードが接続されコンセントに差し込まれていた状態だったという。床が水で濡れていた可能性もあることから、延長コードの使用は感電死の危険を増すことになると専門家は述べている。

マディソンさんの感電死の原因は、スマホを充電しようとした時に起きたのか、充電してあったスマホを触ったからなのかは明らかになっていない。

水のある場所で電気製品を使うことによる悲劇を、家族は身にしみて痛感したようだ。祖母のドナ・オグィンさんは「孫は明るくて思いやりがあって、頭のいい子だった。将来これからという時だったんです。こんなことは誰にも起こっちゃいけない」と涙ながらに語った。

最愛の娘を亡くしたローガンさんも「娘の小さな肺には大量の水が入っていました。その変わり果てた姿を見て、私の世界は止まってしまいました」と悲嘆に暮れている。現在、ローガンさんの友人が寄付金サイト「GoFundMe」にアカウントを設置し、寄付を呼び掛けている。

なお入浴中の携帯電話やスマホ使用により感電死した事故は世界各地で発生している。昨年2月にロシアの14歳少女が、また今年3月にはイギリスの32歳男性が同様のケースで命を落としていた。

画像は『Inside Edition 2017年7月14日付「Father of Teen Who Died After Taking Cell Phone into Bathtub:‘My World Just Came to a Stop’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)