しかし、彼に大きな影響を与えたのは、翌シーズン途中で監督に就任したファンデ・ラモスだった。それまで、主に左サイドでプレーしていたロッベンを、スペイン人名将は右サイドで起用。左利きのロッベンは、カットインからのシュートという、大きな武器を手にした。
 
 そして09年夏、2500万ユーロの移籍金を置き土産に、マドリーとの関係を2年で終えたロッベンはドイツに渡り、バイエルンに新天地を求めるのだった。
 ビッグクラブを渡り歩くロッベンのキャリアは栄光に包まれたものだが、オランダ代表としてのそれも、十分に誇れるものである。
 
 前述の通り、03年4月に19歳でA代表として初キャップを刻んだ彼は、翌年のEURO2004で早くもメジャーイベント出場を果たす。グループステージ2戦目のチェコ戦で先発出場し、いきなり攻撃の中心として敵を苦しめた。
 
 この試合、ロッベンが後半途中で交代退場した後にチェコの逆転を許したことが、彼の評価をさらに高めることに。スウェーデンとの準々決勝ではMVP級の働きを見せ、PK戦では最終キッカーとして勝負を決める重役をしっかりこなしてみせた。
 
 最高の国際大会デビューを飾ったロッベンの、初のワールドカップはその2年後のドイツ大会。チームはベスト16止まりだったが、彼は初戦のセルビア・モンテネグロ戦で決勝ゴールの大活躍を見せ、コートジボワールとの第2戦では決勝点をアシストした。
 
 順調に代表キャリアを積み重ねていたロッベンだったが、EURO2008ではチームの戦術上、先発出場はわずか1。交代出場したフランス戦で1ゴール1アシストを記録して大勝に貢献した点はさすがだったが、チームは準々決勝敗退と不満の残る大会だった。
 
 その後、EUROでは12年大会で3試合に先発出場するも彼自身は目立った活躍がなく、チームもグループステージ最下位。16年大会にいたっては屈辱の予選敗退を喫するなど、このコンペティションでは近年、ネガティブな記憶ばかりが残っている。
 
 逆にW杯では、10年大会で準優勝、14年大会では3位と好成績に大貢献。10年大会では怪我で出遅れるも、復帰するといきなりMVP級の活躍を披露し、そのままチームとともに勢いに乗った。スペインとの決勝では複数の得点機を逃して大きな悔いを残したが……。
 
 14年大会ではドリブルでのチャンスメイクだけでなく、得点力も発揮。初戦ではいきなり2ゴールを挙げてスペインに4年越しの雪辱を果たし、続くオーストラリア戦でも先制点をチームにもたらしている。
 
 彼の代表キャリアは続いており、現在はキャプテンの重責も担っている。この先、さらに輝かしい実績が加わるか、非常に楽しみである。
 
 クラブに話を戻すと、09-10シーズンからはバイエルンでその技を活かし、現在に至っている
 
 加入1年目でキャリアハイの16ゴールを挙げた彼は、まず国内リーグ&カップ戦の2冠を達成。その後は怪我に苦しめられ、チームもタイトルに恵まれなかった。
 
 12-13シーズンは主力メンバーから外れるも、出場した試合では結果を残し、チームは国内2冠に加え、チャンピオンズ・リーグ制覇も達成。ロッベンにとっても、初めて(そして現時点で唯一の)の欧州制覇だった。
 
 以降は、例によって(!)怪我で欠場を余儀なくされることも少なくなかったが、ロッベンはジョゼップ・グアルディオラ、カルロ・アンチェロッティといった歴代監督の信頼を受け、右サイドからのカットイン→強烈なシュートいう必殺技を武器にバイエルンのリーガ5連覇に貢献した。
 
 世界を驚かせ、熱狂させてきた“ドリブル小僧”も今年で33歳とベテランの域に含まれるようになったが、持ち前のスタイルはまだ衰えることなく、さらにはこれまでの経験がそこに加わり、より味のある選手へと変貌を遂げている。
 
 現在、世代交代の必要性が叫ばれているバイエルン、オランダ代表だが、それでもロッベンは、まだまだ我々を楽しませてくれるに違いない。

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