今季2勝目を挙げたカブス・上原浩治【写真:Getty Images】

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17球中15球が直球で1回2奪三振、「こういう勝ち投手になるのは嬉しい」

 カブス上原浩治投手が、16日(日本時間17日)のパイレーツ戦で見せた圧巻の投球を振り返っている。

 上原は同戦で1点ビハインドの8回に登板。先頭打者を味方の失策で出したものの、後続を完璧に抑えて1回無安打無失点2奪三振だった。直後の攻撃で味方打線が一挙6得点。攻撃陣の爆発を呼ぶ快投で9-5の勝利に導き、今季2勝目(3敗)を挙げていた。

 一夜明けてブログを更新した上原は「こういう勝ち投手になるのは嬉しい。同点に追いつかれ、味方が点を取ってからの勝ち投手は何にも嬉しくないけどね」と振り返った。

 投球結果を振り返りつつ、「いい感じでファストボールを投げれてる。今回もほとんどがファストボール (o^^o)」と綴った右腕。自身の速球に納得の様子だ。この試合では全17球中15球が直球。4球目からは14球連続直球で、失策で走者を出した後はすべて真っ直ぐで後続を断った。

「諦めてはいるけど、90マイルって表示を見たい」

「左打者の内側に投げれてるのがいいね。怖い気もするけど球が速くない分、内に外にって投げわけないといけないから。もちろん、高低も意識しないと。今回のスピードも140キロに届かない (ーー;) なんでガンが出ないんだろう…。やっぱり投げ方かな? 諦めてはいるけど、90マイル(約145キロ)って表示を見たいんだよね」

 こう胸中を明かした上原だが、140キロに満たないスピードでメジャーの猛者から空振りを量産する直球はまさに“魔球”。地元テレビの解説者は「球速を見れば時速85、86マイル(約137、138キロ)ですが、彼らは速球を空振りしてしまうのです」などと絶賛。実況も「これは(打者に)目に見えないのでしょう」と驚きを隠せない様子だった。

 上原は「流れは良くなかったけど、最終回に打線が繋がったし、これで勢いがついてくれればなぁ」と綴っていたが、カブスは翌17日(同18日)の試合は3-4で敗戦。上原は出番がなかった。ここまで33勝34敗のナ・リーグ中地区2位と調子に乗れていない昨季の世界一球団だが、早くいい流れをつかみたいところだ。