23日のセリエA第33節でエンポリにホームで1-2とよもやの敗北を喫したミラン。特にキャプテンマークを巻いたマッティア・デ・シリオにとっては、不本意な形で記憶に残る一戦となった。

前節のミラノダービーではアディショナルタイムに追いつき、2-2と引き分けたミランだが、この日は格下相手に前半から先制点を献上。後半もPKのチャンスをスソが外し、追加点を許すと、ジャンルカ・ラパドゥーラが1点を返したものの、追いつくことができなかった。

ライバルの7位インテルとの勝ち点差を5に広げるチャンスを逃した6位ミランにとって、この日の黒星はあまりに痛手だろう。ヨーロッパリーグ(EL)出場権の確保に向けて前進する好機を逸したうえ、予選プレーオフ出場を避けるための上位進出への道が険しくなったからだ。

当然、サポーターは不満を抱いている。その怒りの矛先が向けられた一人が、キャプテンマークを巻きながらも精彩を欠くパフォーマンスで71分に交代したデ・シリオだ。

交代時に本拠地サン・シーロの観客から激しいブーイングを浴びせられたのに加え、イタリア各メディアによると、デ・シリオは試合後に車でスタジアムを後にする際、一部サポーターに取り囲まれて口論に至ったという。


ミランとの契約が2018年で満了するデ・シリオは、かつての指揮官マッシミリアーノ・アッレグリが率いるユヴェントスへの移籍の噂が後を絶たない。ライバルへの移籍が取りざたされている中での低調なパフォーマンスが、サポーターの怒りを増幅させたようだ。

しかし、今回のブーイングと試合後の口論で、デ・シリオはユーヴェ移籍を決意するのではないかとの見方もある。ミランとそのサポーター、そしてデ・シリオは、それぞれが最善と思うエンディングを迎えることができるだろうか。