身体のラインにぴったりとフィットすることで、足長効果、足痩せ効果等が期待できる、お洒落のマストアイテム「スキニーパンツ」。好んで頻繁にはいているという方もいるのではないでしょうか。非常に重宝されているスキニーパンツではありますが、スキニーパンツをはくことで健康被害が発生しているという事実をわたしたちは知っておかねばなりません。スキニーパンツが原因で実際に発生している健康被害事案と、健康被害を避ける方法について紹介したいと思います。

スキニーパンツのせいで動けなくなった事例

2015年発行の医学系ジャーナルに掲載された、オーストラリアにある病院の医学博士らがまとめた論文で取り上げられた症例が、大きな注目を集めているようです。その症例とは、スキニーパンツをはいていた35歳の女性が、一時的に歩行困難となったものです。ことの端末を見てみると、スキニーパンツをはいた35歳の女性が、引越し作業を手伝うため、長時間しゃがんだまま作業を継続、その後足の感覚がなくなり動けなくなった女性は、病院に搬送された、という内容でした。

女性は搬送された病院にて、筋肉や神経が損傷し神経障害を伴う「コンパーメント症候群」だと診断されたようです。更に病院は、女性が病院で治療を行わなければ、一生神経障害に悩まされるところだった、とも付け加えています。スキニーパンツが原因で女性が動けなくなったこの事例は、多くの方に衝撃を与えました。

筋肉壊死や神経麻痺のリスクは誰にも

上記事例は、スキニーパンツで常に足やウエストを圧迫し、その上長時間しゃがんだまま作業を行ったため、神経や筋肉に必要以上の負荷を与えた結果であるかもしれませんが、すごくぴったりした細身のスキニーパンツをはくことで、同様に筋肉や神経を圧迫することとなるので、わたしたちも十分に注意しておきたいところなのです。

ちなみに筋肉や神経、血管などが圧迫されることで、循環不全に陥り、当該組織の壊死や神経麻痺となるリスクも指摘されています。スキニーパンツをはいたとき、かがむときやしゃがむときに血流が止まる感覚がして、同時に痺れも伴うことがありますが、まさにこのとき、わたしたちの身体は、筋肉や神経の過度な圧迫にさらされているわけなのです。

健康被害を避けるなら余裕のあるストレッチ素材を

スキニーパンツによる過度な圧迫、つまり健康被害を避けるには、できるだけ余裕のあるストレッチ素材のスキニーパンツをチョイスすることをおすすめします。これだけで筋肉や神経への負担が大きく軽減されるので、神経障害となるリスクはぐんと低下します。とはいえ長時間かがんだ状態や、しゃがんだままの状態はできるだけ避けたほうが懸命です。身体に負担の少ない服装・姿勢こそが、わたしたちを神経障害から守ってくれるのです。いままで血が止まった感覚を認識しながらきついフォルムのスキニーパンツをはいていたというあなたは、今一度それに伴うリスクを認識しておいてもらいたいところです。


writer:サプリ編集部