ワンちゃんだって実はツライんです!/撮影協力/T's Doggie Private Room

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わんちゃんやねこちゃんにも花粉症があることを知っていますか?言葉に出せないわが家の愛犬や愛猫のために、正しい知識を持っておきましょう。

ねこちゃんが身体をかゆがりだしたら、要注意!!/撮影協力/譲渡型猫カフェにゃんくる 蒲田店

ヒトと同じように動物も花粉が原因となり、アレルギー反応を起こすことがわかっています。ヒトは鼻水や涙に悩まされる方が多いのですが、犬や猫の場合は顕著な反応として皮膚症状、いわゆるアトピー性皮膚炎といわれる症状を呈します。さらに、かゆみによってできたかき傷から細菌や真菌などの二次感染が起きることがあるため、注意が必要です。

基本的にはヒトと同じで、花粉に触れない、持ち込まないことが鉄則です。犬は、散歩から帰ったら全身を固く絞ったタオルでよく拭いたり、ブラッシングしてから家にあげるようにしましょう。また、家では空気清浄機を稼働させたり、こまめな掃除も重要です。 

さらに、花粉飛散時期には、散歩の時間帯や散歩コースを変えることでも対策ができます。散歩の時間帯は、花粉の飛散が多い時間帯を避けて、朝一番や夜の遅い時間に出かけることをお勧めします。散歩コースは森林や木々の生い茂った場所を避けるのはもちろんのこと、ブタクサやヨモギなどの雑草類との接触も極力避けてあげた方がいいでしょう。

花粉症のピーク時には、動物病院で対処を。犬アトピー性皮膚炎の場合、症状が重い場合はステロイド剤の投与も有効です。ほかにも2016年に日本で新たに認可された動物薬で、アレルギー性皮膚炎の特効薬として注目を集めている薬もあります。まずはかかりつけの先生と相談し、症状を少しでも和らげてあげましょう。

最後に、デリケートな肌のバリア機能を高めることも重要な対策です。適切な食事による栄養バランスを心がけることはもちろん、足りない栄養素を動物用サプリメントなどで補うことも有効。さらに、外側からのケアとして、バリア機能に重要な働きを持つセラミドを補ってあげましょう。今は動物用のさまざまな保湿剤が販売されています。シャンプーで体を洗ったあとは必ず保湿剤を使い、ドライヤーの冷風で乾かしてあげてください。

「わんにゃんウォーカー2月号」では、ペットの花粉症予防と対処方法についてより詳しく掲載しています。ぜひご覧ください!【東京ウォーカー編集部/多田恵】

監修/代官山動物病院、グリーンドッグ東京ミッドタウンクリニック、自由が丘動物医療センター勤務 井上慎也先生