旅先の本屋さんがおすすめする1冊は? BOOKS AND PRINTS(静岡県浜松市)

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知らない町に迷い込むのと、本屋さんで心を遊ばせるのは、どこか似ている気がする。そして、旅先で出会った本の一節はなぜか、いつも以上に心に残ったりもする――。全国の町の味わい深い本屋さんが、旅のお供におすすめの1冊を教えてくれました◆写真家・映画監督の若木信吾さんが
故郷・浜松に開いた本屋さん


「BOOKS AND PRINTS」は、写真家や映画監督として活躍する若木信吾さんが、故郷である浜松に開いたお店。
店内には国内外の写真集やアート関連の書籍をはじめ、自身が運営する出版社「ヤングトゥリー・プレス」が手がけた本などが並んでいる。

忙しく世界中を飛び回っている若木さんに代わって主にお店に立つのは、新村亮さんと中村ヨウイチさんだ。ふたりも浜松生まれ&浜松育ちで、幼稚園時代からの幼なじみだそう。

◆『ガイドブックは持たず、とにかくあてもなく歩く
そんな旅の楽しみ方も、あると思うんです。』


新村さんのおすすめは、松浦弥太郎さんの著書「居ごこちのよい旅」。未知の場所を訪れる際、躍起になって情報を得ようとしがちだけれど、旅とは本来、自由なものだということを思い出させてくれる一冊だという。
「ふたりがサンフランシスコや台湾、中目黒など12の街をそぞろ歩きして、自分達の目線で地図を作っていくんです。あてもなく路地を迷いながら見つけたお店や、出会った人がたくさん登場します。浜松の街も、そんな風に歩いて、探索してもらえたら」

『その先に何があるかわからなくとも、行く道は自らが選んだ方角を歩んでいきたい。
気の向いた駅で降りて、目の前の道をどこまでもまっすぐ歩いてみる。
匂いや人の気配の変化に気づき、道が曲がりくねり始めたら、大抵そこが街の端っこだ。』
――居ごこちのよい旅より

◆『「これ、何の本?」ーちょっと気になるいい本を揃えて
浜松でお待ちしています。』


「うちで置いている本はちょっとマニアックというか。説明がないと売れない本が多いんです」と中村さんが笑えば、「でも、いい本なんですよ。だから作家さんを招いてイベントをやったり、僕達が説明をすれば気に入ってもらえることも多くて」と新村さん。
本が売れない時代といわれるようになって久しいけれど、「本が売れないのは、いい本がないわけじゃない。伝え方次第だと思うんです」とふたりはいう。

もともとは、若木さんが浜松にも世界の写真にふれられる場所を作りたいという想いから始まったお店。若木さんやふたりが大好きな本を紹介したいし、ココでしか出会えない本も並べたい。「浜松ってお城以外にもおもしろいところがあったんだ」――

訪れた人からそんな声が聞こえると、思わず笑顔になる。