オフィスで他人に邪魔されずに「フロー状態」を生み出す1人用ポッド

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普通のオフィスでは、邪魔をされずに集中することが難しい。その対策として家具メーカーのスチールケースがデザインしたのは、プライヴァシー・スクリーンをもつオフィスポッドだ。人間が集中しやすい環境を、進化学の視点から考えたという。

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2/6スチールケースによる最新の家具デザインは、人々が集中して働くことを助ける。

3/6スチールケースは、このポッドをつくるために多くのリサーチを行った。

4/6図書館にいる学生を調べたところ、彼らは集中したいときには背もたれがある場所に移動したという。

5/6プライヴァシー用のスクリーンは外すこともできる。

6/6角度を調整できるノートPC用スタンド。

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1人用ポッド「Brody Research」

スチールケースによる最新の家具デザインは、人々が集中して働くことを助ける。

スチールケースは、このポッドをつくるために多くのリサーチを行った。

図書館にいる学生を調べたところ、彼らは集中したいときには背もたれがある場所に移動したという。

プライヴァシー用のスクリーンは外すこともできる。

角度を調整できるノートPC用スタンド。

心理学でいわれる「フロー」の状態を実現するためには、まずは集中できなくてはならない。米国のオフィス向け家具メーカーであり、ワークプレイスのコンサルティング分野でも有名なスチールケースが開発した1人用ポッド「Brody Research」の狙いは、まさにそこである。

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Brody Researchの特徴は、利用者を囲う「プライヴァシー・スクリーン」。内部には、高さを調節できる椅子、旋回アームに取り付けられたノートPC用スタンド、足置きなどが備えられている。

スチールケースは昨年、『内向型人間の時代──社会を変える静かな人の力』の著者として知られるスーザン・ケインと共同で、プライヴァシーの実現によって生産性を最大化する5種類の現代的オフィス空間をデザインしている。Brody Researchは、同じ目標を別のアプローチから目指したプロジェクトである。

「集中」の進化学

Brody Researchを開発するために、スチールケースの研究チームは、騒がしい環境でどのように「深い集中」が起こるかを観察した。そのために彼らが訪れたのは、大学図書館。そこで、学生たちに頻繁に見られるある傾向を発見したという。

「学生たちは、本当に何かに集中して理解しなければならないときには、カオス的な環境を抜け出して壁を背にできる場所に行くのです」。スチールケースで製品デザインを指揮するマーク・マッケナはそう語る。「つまり、誰も背後にいない状態をつくり出すわけです」

集中するために視界が広がるような場所に行くというのは、興味深い結果である。このことから研究チームは、人類の進化という観点から、どんな環境でヒトが集中しやすいかを考えたという。

「ヒトを含めた動物は、周辺の視覚的なものに気を取られる傾向がとても強い。目の前のことに気を取られるという状態はネガティヴにとらえられがちですが、わたしたちはその状態を、捕食者を避けるために身につけた進化上の適応として考えました」。つまり壁を背にすれば、背後に気を取られることがなくなり、安心して目の前のことに集中できるというわけだ。

Brody Researchのプライヴァシー・スクリーンは視野に周囲の活動が入らないようにブロックするため、より集中することができる。またこのポッドには、電気コンセントや、バッグを床に下ろさずに手が届く範囲に置いておくための「座席下のハンモック」といった、ちょっとした便利な機能がちりばめられている。

スチールケースの社内チームが行った別の研究では、平均的な会社員には11分ごとに邪魔が入ることがわかったそうだ。Brody Researchのスクリーンは「邪魔をしないでください」というサインとしても機能する、オープンプラン式オフィスという流行の欠点を埋め合わせることを意図したデザインだ。人々は飛び交うおしゃべりや同僚が居座るスペースから離れて、休息を得ることができるだろう。

Brody Researchは、毎年6月にシカゴで開催される家具見本市「NeoCon」に出展される予定だ。

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