『宙(そら)の復讐者』は、イギリスの新鋭エミリー・テッシュの長篇第一作で、2023年に刊行され、翌24年にみごとヒューゴー賞を射止めた。活劇たっぷりの本格宇宙SFにして、きわめて現代的なディストピア小説でもある。とくに現代的なのはフェミニズム的なテーマであり、それは物語終盤において、それまでの物語に織りこまれたいくつもの伏線を回収しながら急速に前景化される。力強い展開は息を呑むばかりだ。