1937年から8年間にわたって続いた日中戦争は、悲惨な戦争だった。『後期日中戦争華北戦線太平洋戦争下の中国戦線II』(角川新書)を刊行した愛知学院大学文学部の広中一成准教授は「だれも失敗の責任を取ることなく、ダラダラと戦争が続いてしまった。この傾向は、いまの日本社会にも引き継がれている」という。ルポライターの安田峰俊さんが聞いた――。■“忘れられた戦争”になった「後期日中戦争」1937年7月の盧溝橋(ろこ