※この記事は2018年07月16日にBLOGOSで公開されたものです 夏が始まり、終わる――。ひと夏という季節の通過儀礼により、人々の何かが少しずつ変わる。映画「榎田貿易堂」は群馬県の渋川・伊香保を舞台に、ひとクセあるオトナのようなオトナ達の淡々としならがも混沌とした群像劇だ。 登場するオトナ達は何かしらの「迷い」を抱えている。個々にとって切実な「迷い」が絡みあい、タバコをふかしあい、軽口を叩きあい