効果が高いサプリを一挙ご紹介!

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 男の悩みは髪、肥満、体臭、体毛、にきび、いびき、EDといったところだろうか。こうしたコンプレックスはなかなか相談しづらく、できれば自分で対処したいと思うだろう。サプリメントや食事などで治る部分はたしかにある。だが限界もある。

 サプリメントが対処できるのは、加齢に伴う機能低下だけだ。心因性のEDはサプリメントではどうにもならないし、若い頃のにきびは打つ手がない。30代後半からじわっと始まる老化現象をいかに遅くし、身体のクオリティを上げていくか? 

『媚薬の検証』(データハウス刊)や『ビタミンCは人類を救う』(学研パブリッシング刊)といった本を書く中で、さまざまなサプリメント(薬事法上、ビタミン剤はサプリメントではないが、ここでは一括する)を試してみた。その中で特に男が飲むべきサプリメントを紹介する。

コエンザイムQ10→いびき・疲労

 いびきでお困りのあなた! コエンザイムQ10はいびきに本当によく効く。

 細胞は取り入れた糖類を分解吸収する過程で、体の熱を作り出す。この過程(クエン酸サイクルという)は年を取るとうまく働かなくなってくる。代謝サイクルに必要な物質がいろいろ足りなくなってくるからだが、中でもコエンザイムQ10が不足する。

 コエンザイムQ10は体内で合成しているため、老化によって生産量が急激に落ちる。食べ物の含有量は少なく、食事では必要量を補えない。年を取るとやたらに寒くなるが、その大きな原因の一つがコエンザイムQ10不足だ。生産される熱量が減り、体が寒くなるのだ。

 熱量はそのまま筋肉の動きに直結する。いびきは肥満や加齢により、気道の上部にあたる喉頭蓋とそれにつながった舌の根元を支える力が弱まり、気道をふさいで起きる。コエンザイムQ10を飲むと筋肉の動きが復活、いびきを軽減する。肥満が進み過ぎると、さすがに効かないが、飲み始めてから私は劇的にいびきが減った。また徹夜になりそうな夜、飲んでおくと目が覚める。

 筋肉が元気になれば、EDもかなり回復する。老いは血液循環が鈍り、熱生産が減ることに拠る部分が大きい。コエンザイムQ10はその一方を解決するのだ。

オキソアミジン→疲労

 ニンニクに疲労回復作用があることは古くから知られていた。ニンニクに含まれるアリシンはビタミンB1と結合し、アリチアミンという物質に変わる。このアリチアミン、ビタミンB1単体の約2倍の体内吸収率なのだ。ビタミンB1は肝臓の代謝に関わっている。肝臓は解毒とエネルギー代謝の根本なので、肝臓が弱ると一気に元気がなくなる。ニンニクはその弱った肝臓の回復を助ける。

 だが、ニンニクの本当の凄さはアリシンではないのだ。世界で初めて小湊潔博士が分離したスコルジニンこそがパワーの源だ。スコロジニン、製品名オキソアミジンを投与したマウスは、通常マウスの2.14倍の距離を走り、4倍の時間泳ぐことができたのだ。オキソアミジンが含まれているサプリメントはキューとピーのあれである。

 大人の事情を察してほしいが、疲れた時は、あれを6錠(通常は1日2錠)飲む。効かなかったという人を私は知らない。何千円もするドリンク剤がバカみたいである。

 ニンニクのネックであるあの臭いも、サプリメントなら問題ない。元気が欲しい3時間前に飲むと良い。

 また鳥のささみやカジキなどに含まれるアミノ酸の複合体、イミダペプチドに強い疲労回復作用があることがわかっている。1週間、鳥のささみを必ず食べるようにすると、体調が目に見えて良くなる。

シトルリン→精力

 バイアグラは間違いなく効くが、あれは薬である。同じように効くサプリメントはあるのか? マカ、トンカットアリ、ソフォンといった生薬、アルギニンのようなアミノ酸、DHEAといったホルモン系サプリメントをいろいろ試した結果、これは勧められると選んだのがシトルリン。

 シトルリンはスイカから分離されたアミノ酸で、アルギニンと同じく一酸化窒素の生成サイクルに関係する。一酸化窒素は血管を拡張し、血流を増加させる。男性がEDになる原因のひとつは、血管を拡張する一酸化窒素の生成量が加齢によって減り、血管が開きにくくなるためだ。

 一酸化窒素を増やすには、代謝サイクルの重要物質、アルギニンを増やせばよく、アルギニンの前駆物質がシトルリンである。シトルリン→アルギニン→一酸化窒素→ED解消という流れだ。

 それなら、一酸化窒素を増やすにはアルギニンを飲んだ方がいいんじゃないのか? 私もそう考えて、アルギニンを1カ月以上飲んでみたのだが、まるで実感がなかった。私にアルギニンは足りている? メーカーから試供品でもらったシトルリンを飲むと、あきらかに気分が高揚し、腰から下もいい。だからメカニズムはともかく、私にはシトルリンの方が断然に良かった。

食用炭→肌

 老けた感じは肌に出る。ハリがなくなり、シワが増える。男だって45才を過ぎるととたんに厳しくなってくる。ジャパネットたかたの社長だって顔の皮を引っ張り上げるのだ。

 食べ物を調理すると焦げができる。キャラメルが一番わかりやすいが、パンでもステーキでも、この焦げが香ばしくておいしい。焦げができる反応をメイラード反応という。この焦げ、体内に入るとその10%前後がコラーゲン繊維に取りつく。コラーゲンは皮膚を下支えするスプリングのような働きをしているが、ここに焦げが貼りつくと肌は弾力を失ってしまうのだ。

 食べ物の焦げが発がん性物質だと過去に騒がれたこともあったが、あれは量が桁違いに必要(人間1人あたり数十〜数百トン単位である)なので、理屈は間違ってはいないが非現実的でまったく無視していい。しかし焦げがコラーゲンの弾力を奪うことは日常的に起きている。

 もし肌の張りを取り戻したければ、コラーゲンに吸着する前に焦げを取り除けばいい。これには食用炭が適している。炭に焦げが吸着、体内に吸収される量が減少して肌は20日ほどで張りを取り戻す(金沢医科大発のベンチャー企業がセルロースを使った食用炭で肌の弾力と食物の焦げの関係を論文発表している)。

 この話、覚えておくと女の子が食いついてくるので、ぜひ小話として仕込んでおくことをお勧めする。

ビタミンC→風邪その他のウイルス性疾患予防

 ビタミンCが体にいいことは当然で、たとえば大航海時代に、長期間、ビタミンCを摂らなかった船員たちは壊血症になった。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わっているので、ビタミンCが不足するとコラーゲンが作れなくなる。コラーゲンは肌や血管を作っているので、それがすべて破壊される。

 全身の皮膚がたるみ、毛や歯が抜け、毛細血管が切れて血まみれになる。そして最後は死ぬのだ。だからビタミンCが不足した状態は、壊血病にかかっているのと同じ状態というわけ。そして壊血病の様子はあきらかに老化である。ビタミンCは必ず取るべきだ。

 特にビタミンCは免疫の働きを補助するため、風邪などのウイルス性疾患を予防できる。

 ビタミンCはできれば食べ物で摂る方が望ましい。サプリメントの場合、およそ3時間ですべて体外に排出されるが、食べ物の場合、消化吸収に時間がかかるため、12時間以上も体内で高い濃度を維持できるのだ。マメにサプリメントを飲むのが面倒な人は、おやつにイチゴやみかんを食べればいい。

(文/川口友万)