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●「老眼になると目が良くなる」はウソ!? 目の疲れと老眼に関する調査昔と比べて、読書やパソコン作業をするときに目が疲れるようになったと感じることはありませんか? 単なる疲れ目と思っていても、実は老眼の症状かもしれません。そこで今回は20〜30代のマイナビニュース読者300名に「目の疲れと老眼」について調査。さらに、若い人に増えているという目の疲れの実態とその対策について、専門家に話を聞きました。

○20〜30代の4人に3人は疲れ目

まずは「普段の生活で目の疲れを意識することはありますか?」と尋ねたところ、全体の73.7%にあたる221人が「はい」と回答。じつに4人のうち3人が疲れ目を感じているようです。

目の疲れを意識していると回答した人に「目の疲れの度合い」を聞いたところ、「困っているがあまり気にしていない(41.2%)」、「困っているが全く気にしていない(5.9%)」といった回答が合わせて47.1%にのぼることがわかりました。

半数近くの人が「気にしていない」という目の疲れ。実際にどのような対策をする人が多いのでしょうか。

最も多い回答は「目薬を差す(47.0%)」で、次いで「目を休める(18.7%)」、「目の周りのマッサージ(10.3%)」などが挙がりました。一方で「何もしていない」という回答も16.7%に達します。

○もしかしたら、あなたも老眼かも!?

ところで、こうした目の疲れが老眼を早める原因になっているということをご存知でしょうか。通常は40代より症状が出るものの、仕事内容や携帯電話の普及により若年者でも症例が確認されています。

しかしながら前述のアンケート調査では、52.0%の人が「老眼になるのは仕方ない」と回答しつつも、14.7%の人が「自分とは関係ない」と回答するなど、20〜30代の多くはまだ遠い先のことと思っているようです。

老眼とは無関係と考えている若い層は、老眼についてどのように考えているのでしょうか。老眼にまつわるエピソードを自由回答形式でたずねたところ、次のような回答が見られました。

・「母が老眼鏡デビューしたときいたときは、何だか切ない気分になりました」(23歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)

・「実家に帰るたびにどんどん汚くなっていくのが、親がゴミが見えないからだとわかった」(26歳女性/金融・証券/事務系専門職)

・「おばあちゃんのメガネを自分のものだと思ってかけたら、変な感じで気分が悪くなりました」(27歳女性/医療・福祉/事務系専門職)

・「老眼になると人生終わったと思う。年取ったなって感じる」(32歳男性/金融・証券/専門職)

「老眼になるのは仕方ない」といいつつ、やはりネガティブなイメージを持つ人が多いようです。

●老眼を食い止める裏技がある??○老眼を早めないためのお手軽ケア

できれば若いときから老眼になるのは避けたいもの。それでは、老眼や眼精疲労に対してどのように向き合ったら良いのでしょうか。マイナビニュースの読者から寄せられた質問を、目のことなら何でも知ってるベストメガネコンタクトの河津さんにぶつけてみました。

Q.仕事でパソコンを使いっぱなしなので、眼精疲労の取り方を詳しく知りたい(女性・京都・22歳)A.眼科の治療としては、眼鏡の度数調整やビタミンB12や調節賦活剤の点眼といったものが主流。 ご自分で出来る方法としては、目の周辺を温めたり冷やしたりするやり方があります。血管は冷やすと収縮し、温めると拡張します。要は血管を刺激して血液の循環を促進させることで、目や目周辺の筋肉の老廃物が取り去りフレッシュさせるという方法です。 また、目の周囲をマッサージするのも効果があります。

Q.お手軽に自宅でできるケア方法が知りたい(男性・東京35歳)A.前にご紹介した温冷方法のほかに、周囲の明るさに注意したり、窓からの光が直接当たらないように光量を調節したりして、普段から目にかかる負担を減らすようにしましょう。 ストレスも眼精疲労の重大原因の一つ。日頃から趣味やスポーツなどでストレスを発散しましょう。

Q.近眼の人は老眼になると目が良くなると聞いたことがありますが本当なの?(女性・東京・28歳)A.答えは「No!」。近視というのは、遠くにピントは合わないけれど、近くならピントが合う状態です。これが老眼になると、遠くも近くにもピントが合わなくなってきます。 ピントが合う範囲が狭まるというだけで、決して目が良くなるわけではありません。

「老眼になると目が良くなる」というのは間違いだったとは!また、眼精疲労の予防には目の周辺を温かいタオルなどで温めたり、日ごろからストレスがたまらないような生活習慣を心がけたりすることが大事なのですね。

最後に、マイナビニュース編集部からもいくつか質問をしてみました。

――「老眼」についての定義をお教えください。

河津:「老眼とはピントを合わせる水晶体の機能が低下し、近くも遠くも見づらくなった状態です。近視であっても遠視であってもその影響を等しく受けます」

――老眼と眼精疲労の違いについて教えてください。眼精疲労と思ったら、老眼だったという事例はあるのでしょうか?

河津:「老眼とは水晶体の機能低下による物理的な劣化であり、回復することはできません。眼精疲労とは眼に疲労が蓄積した状態。睡眠のみでの回復が難しい比較的重篤な状態ではありますが、適切な治療を行うことによって回復が可能です。老眼と眼精疲労は完全に別なものであり、似て非なるものです」

“目の老化”は誰も避けることができないそう。自分はまだ平気だと思っていても、いつかは対策を行う必要があります。最近では老眼鏡でなく、コンタクトレンズで矯正する人も増えているとか。自分に合った方法で、老眼と上手に付き合っていきましょう。

(OFFICE-SANGA)