アギーレJAPANの初勝利は、またもお預け (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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 日本代表がベネズエラと対戦し、2―2の引き分け。アギーレジャパンの第2戦目となったわけだけど、アギーレの描きたいサッカーはまだ見えていない、というのが率直な感想だ。

 若い2人が決めたゴールシーンはよかったものの、もはや癖とも言ってもいい守備における決定的なミス、プレッシャーがかかるとボールを回せないという弱さは、アギーレにとっても想定外だったのではないかな。監督が変わっても、選手が変わっても、日本代表の悪癖は簡単には治らないというのが改めて証明された。あれだけミスが続くと、今日の相手がウルグアイだったら、もっと失点が増えていたように思う。

 一躍脚光を浴びることになった武藤嘉紀柴崎岳も、まだスタートラインに立ったにすぎない。強い相手と対峙した時にどうなるか。今日の結果は、10月のブラジル戦で起用してこそ意味がある。そこはアギーレに期待したい部分だ。

 一方で、復調しているともっぱらの本田圭佑だが、僕の目にはとても良いようには見えない。これで復調したと言われるくらいのレベルだったら話は別だけど、今のままではミランでの立場も早晩危なくなるんじゃないかな。

 決定的なミスを犯した川島永嗣はいわずもがな、守備に関してはアギーレも相当頭が痛いだろう。吉田麻也の相方を務めた水本裕貴は、今日のプレーを見る限り国際レベルのセンターバックとは言えない。2戦連続で同じ位置で起用された森重真人と細貝萌も、これぞというインパクトを残せただろうか。

 華やかなゴールに騒ぐばかりでなく、悪癖が出て引き分けた、という頑然たる結果があることを忘れちゃいけないね。