コッパ・イタリアのスペツィア戦で上々の先発デビューを果たした本田選手。タソッティ暫定監督が指揮をするのはその1試合のみで、今週末の試合から早速新しいセードルフ体制での再スタートが決まりました。

そして早速、AC Milan Newsのツイートによるとバロテッリの1トップ下に、カカーと並んで2列目での先発という予測がされているようです。

日本のマスコミによればセードルフ監督によって起用法が白紙になるのでは?何て書かれ方がしていましたが、個人的にはセードルフ体制になった事で本田がこれからますます重用されるのではないかと考えています。

先日のスペツィア戦で本田が交代してからの試合を見なおしてみましたが、本田がいなくなってからのミランは、とにかくモントリーヴォのパスをサイドのスペースで受けようというショットガンのような単純な動きばっかりで、本田のように中盤の間でパスを受けたり、溜めを作ってのサイドチェンジやモントリーヴォの上がりを待ってパスを戻すような、攻撃の厚みを作る動きがほとんどありませんでした。

セードルフが現役の時は、中盤のあちこちに顔を出して攻守に絡み、強烈なシュートを繰り出すだけでなくシンプルに味方を使う場面もあるなど、本田とある意味共通するインテリジェンス、プレイスタイルを持った選手でした。その彼が監督になったのであれば、必ず本田の働きを評価するに違いありません。

もう一つはプロフェッショナリズムと規律の問題。スペツィア戦終了間際にミランは失点しましたが、中盤での軽率なスルーからカウンターを食らい、ザッカルドのマーキングミスとクリスタンテの戻りの遅さで2回もフリーでシュートを打たれ、メクセスも緩慢な動きで詰められずと、規律を重んじる監督なら確実に雷を落としているであろうお粗末さでしたね。

アッレグリ体制でのミランは、ガットゥーゾやネスタらベテランとの確執で選手を放出し、攻守で効いていたエル・シャーラウィを始めとして他の選手も怪我人ばかりで、結局バロテッリやロビーニョといった問題児を甘やかす結果になって規律や献身性が失われてしまったように見えます。そういうチームに本田のようなプロフェッショナリズムの固まりが入ってくれる事は、規律を重視するセードルフ監督にとって心強い右腕になるはずです。

もしかすると本田の起用法で対立する可能性があるかもとは思いましたが、ヴェローナ戦では2列目で使うようですから今のところ問題は無さそうです。パッツィーニと合うのは分かったので、カカーやバロテッリとどういうコンビネーションを見せるのか楽しみですね!