光ファイバーネットワークがNSAによるデータセンター監視の裏口になっている可能性

データセンターはデジタル時代のフォートノックス(※)だ。内部のデータを手に入れようとするあらゆる侵入者から完璧に保護され、難航不落のはずである。

※米ケンタッキー州にある米国連邦金塊貯蔵所の所在地。

では、NSA(国家安全保障局)のような政府機関はグーグルやヤフーのデータをどのように入手しているのだろうか?簡単だ。彼らはフォートノックスから金塊を盗み出すかわりに、路上のデータをハイジャックしているのである。これは、「データは最終的にどこかを通過する必要がある」というすべてのデータセンターが内包している脆弱性を食い物にした、インターネット上の盗賊行為だ。

「路上」とはこの場合、インターネットのバックボーンを構成する光ファイバケーブルを指す。ニューヨークタイムズによれば、グーグルとヤフーは彼らにインターネットケーブルを提供しているLevel 3 Communications社(以下Level 3)が、データセンター間の通過経路におけるNSAのデータ取得を許しているという疑いをますます強めている。

匿名を条件に情報を提供したグーグルとヤフーのシステムに詳しい3名の告発者によると、巨大なコンピューターファームに接続されたLevel 3の光ファイバケーブルの情報は暗号化されておらず、政府は容易に情報傍受が可能だろうという。

光ファイバケーブルを製造しているのはLevel 3だけではない。BT Group、Verizon Communications、Vodafone Groupといった会社も同様のカテゴリーに属している。これらの会社がLevel 3と同じく政府機関にイントラ・データセンターの通信に対するアクセスを提供しているのかは不明だ。しかしデータセンター・プロバイダーからデータを直接収集するためにNSAが報道規制をかけて秘密を保持していると仮定すれば、NSAがこれらのネットワークベンダーに対しても同様の行為を働いているかもしれないと考えるのは、それほど的外れでもないだろう。

インターネットを使用している私たちがここで学ぶべきことはなんだろうか。政府が望みさえすれば、あなたのデータを取得する手段はどうにでもなるということなのだ。

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Brian Proffitt
[原文]