営業が苦手な起業家たちに贈る11のアドバイス
11人の起業家から学ぶ、営業を好きになる秘訣とは。
世の中には、内向的な性格の起業家というものも存在する。誰もがみな営業職に向いているわけではないのだ。しかし一旦起業家になったら、少なくとも最初のうちは自ら営業する意外に選択肢はない。
我々はYEC(Young Entrepreneur Council)に所属している11人の成功を収めた起業家たちから、苦手な営業と向き合う秘訣を教えてもらった。その中から厳選したものを以下に記する。
1.営業というものを理解しよう
営業の本質を理解することは重要で、弱点や苦手意識を克服するきっかけにもなります。本当は営業そのものが苦手なわけではなく、自分が所属している業界の伝統的な営業作法が合わなかっただけだということに気付かされるでしょう。超内向的だった私がとった方法は次のようなものです:
1)ランチやお茶を利用して人脈を作る。私の場合、一対一や一対二のほうがよほど話がしやすい。
2)事業開発を担当する人を雇う。まずはその人に話のきっかけを作ってもらい、その後話が進展しそうであれば自分を含む他のチームメンバーが参加するようにする。
3)自分のファンを作り、彼らへはこまめに情報を共有する。競合せずに協力し合える人や会社がいないか探し、タッグを組んで攻めることも検討する。
4)最後は我慢。どうしても飛び込みの電話を掛ける必要も出てくるので、それを仕方ないと受け入れてただやるだけ。
― Benj Miller(eyespeak)
2.すぐに吉報を得られると思わない事
私の場合、営業に行くときは「何かを売りに行く」とは思わないようにしています。不思議かもしれませんが、柔軟性を持って挑んだほうが結果が良く、しつこく押し迫るスタイルの営業よりよほど実績があります。特に営業が苦手な起業家におすすめしたいやり方です。営業だと思わずに自分の仕事の話をしてみると、先方との会話も楽しむことができます。そしてすぐに「イエス」と言ってもらえるとは期待しないこと。驚く程効果的ですよ。
― Matthew Manos(verynice)
3.自分の商品を愛すること
営業が嫌いな理由はひょっとして、自分が売っている商品やサービスが人の役に立つと思えないからではないでしょうか。もしあなたの商品が顧客のコストを下げたり、生活を向上させて世の中を良くすると信じていれば、きっと山頂から世界に向けてて叫びたくなるはずです。まず自分の商品を愛し、世の中をどれだけ変える力があるか考えてください。もしあまり効果のない商品であれば、商品そのものの再検討が必要でしょう。
― Michael Parker(DSFederal)
4.まず知っている人に連絡を取ろう
まだ営業に慣れていないのであれば、まずは知り合いから始めましょう。聞き手が知り合いならば多少のミスも許されるし、リラックスして話せるでしょう。その過程で自分の商品やサービスをどのように説明するのが最良か分かってくるはずです。なお、重要なのは自分が話すよりも相手の話を聞く事と、いい質問をすることです(どれだけ相手のことを良く知っていたとしても)。
― Darrah Brustein、Finance Whiz Kids(Equitable Payments)
5.質問を沢山しよう
営業の最大のポイントは顧客の需要を理解することです。顧客への理解を深めれば深めるほど、あなたの商品がニーズにフィットするかどうか、またどのように提供すれば良いかが分かり、結果的に取引が簡単になるでしょう。顧客のニーズをしっかり把握するために質問を重ね、あなたの提案をうまく合わせてください。
多くの起業家達はこの段階を完全に無視し、先走って自分の商品やサービスの説明に入ります。これは初歩的なミスで時間と労力の無駄です。事前に顧客に対して質問を沢山し、相手の痒いところに手が届くように自分の提案を磨いておきましょう。この手法は私の会社Poshlyで実際に成果がありました。他の業界でも同じだと思います。
― Doreen Bloch(Poshly)
6.顧客を「教育」しよう
営業よりも、自分の商品やサービス、業界等について顧客に教えてあげることに時間を割きましょう。教育用の資料を作り、それを使ってレクチャーすることをお勧めします。これがいつの間にか営業活動となり、商品やサービスが自然と売れるようになります。
― AlexChamberlain、EZFingerPrints(LLC& Easy Living Inc)
7.雑談も忘れずに
雑談することにより、相手がどんな人か、何に興味を持っているのかが分かります。信頼関係の確立にもつながり、取引に必ず役立ちます。
― Panos Panay(Sonicbids)
8.営業マンではなくコンサルタントになろう
多くの人は商品を提案し売りつけようとします。しかし、セールスマンの仕事は顧客の役に立つ商品やサービスを提供することです。商品を売ることも大事ですが、顧客の生活を向上させることがより重要なのだと認識しましょう。
営業とは、商品を提供することで売る側と買う側の双方に価値を生み出すことです。顧客が必要としていることに注目し、それにみあったソリューションをあなたの商品を使って提供すれば、成功に繋がりやすいでしょう。断られることには慣れてください。気にせず次に行きましょう。
― Bryan Silverman(Star Toilet Paper)
9.営業が大好きなパートナーを探そう
世界で一番の商品やサービスを持っていても、それを売ることができなければ何の価値もありません。営業職にどうしても向いていないという人もいます。もちろん努力してDale Carnegie trainingのようなプログラムを通じて改善することは出来ますが、結局向いていない人は向いていないのです。
もし営業が大嫌いなら、営業が大好きなビジネスパートナーを見つけることから始めましょう。いい人が見つかれば、対価として支払う給料や株は長期的に見れば安い物でしょう。
― Chris Hunter(Phusion Projects)
10.親しみやすさを目指そう
営業は決して簡単ではありません。数をこなして自分にあったアプローチを見つける必要があります。自分の商品を徹底的に理解した上で、複雑で専門的な説明だけでなく、簡単で理解しやすい紹介ができるようにすることも大切です。そもそも相手が理解できないような、必要以上の情報を顧客に与えるべきではありません。
― Dave Smith(TekScape)
11.顧客のためになる部分を強調しよう
多くの企業は商品やサービスの機能をすべて書き記し、顧客に説明することを好みます。そんなことより、ターゲットとする顧客が必要としている部分に的を絞り、顧客が悩んでる問題を解決することに集中しましょう。顧客への提案も個別にカスタマイズしたアプローチのほうが余計な情報を含む汎用的なアプローチより成果があるでしょう。
― Chuck Cohn(Varsity Tutors)
Scott Gerber
[原文]