2012年日本代表総括(2)国内組だけでの合宿
もっとも、わずか3日間──実質的には2度の練習と1度の練習試合のみ──で3-4-3が身につくなどとは、ザックも考えていない。6月に開幕する最終予選を、見据えたものでもなかった。「すでに代表に参加してきたメンバーは復習として、新しい選手は理解を深めてほしい」というのが目的である。
むしろ成果に上げられるのは、バックアップ層の見極めだろう。
ワールドカップ3次予選開幕を1か月後に控えた11年8月にも、ザックは国内組だけで合宿を行っている。北朝鮮との第1戦をまえに中村憲、本田圭、森本が離脱すると、ザックは増田(鹿島)、ハーフナー・マイク、田中(柏)を追加招集した。いずれも、8月のトレーニングでチェックをしていた選手だ。3次予選でスーパーサブとなる清武も、代表定着のきっかけは8月の合宿だった。
メディアの視線が3-4-3に集中したこの合宿でも、ザックは新戦力を見極めていた。 ユーティリティ性に優れる高橋(FC東京)とドイツ移籍が決定している酒井宏(柏)が、ここからチームの一員となっていく。
(第3回へ続く)
関連情報(BiZ PAGE+)

1968年生まれ。'91年から'98年まで『サッカーダイジェスト』編集部に所属。'98年秋よりフリーに。2000年3月より、日本代表の国際Aマッチを連続して取材している