--描き手の性別は現れやすいのでしょうか?

関田:
男性アニメーターによくあるんですが、女性キャラを描き続けていると、胸やお尻がだんだん大きくなっていくんですよ。女性アニメーターだとあまりならないんですが、男性が多い現場だと、あとで修正することもあります(笑)
『いちご100%』は作画監督にしっかり任せていたので、僕から修正を指示することは無かったです。いまじっくりと各ストーリーを見比べたら、多少サイズ差があるかもしれません(笑)

--ポジションごとに「監督」がいるのですね。

関田:
絵だけみる作画監督や音だけ作る音響監督などがいて、演出という1話1話ごとの監督になるスタッフもおります。すべてをまとめて全体を見渡すのが僕の仕事です。なので、各監督から上がってきた作品に良し悪しの判断を下すことはありますけど、いつも全スタッフに細かな指示出しをしているわけでは無いんですよ。
ですが、演出によって各話の個性が出てしまいますね。話の流れを描く絵コンテスタッフと演出が同一人物だとスムーズなんですが、進行上別の方になる場合もあって。そうすると、演出の考えている流れと絵コンテの流れが変わってきてしまいますね。

--原作のマンガがあっても、演出さんの考え方次第で流れが変わるのでしょうか?

関田:
セリフとかの間がちょっとずつ変わってきます。声優さんがどうしてもやりづらいときは、録音した後、声に合わせて絵を直すこともあります。
出来た映像に音を吹き込むのが本来のアフレコ(アフターレコーディング)なんですけれども、セリフのほうに絵を合わせることは、『いちご100%』に限らずいろんなアニメで行われていることです。演出が考えるセリフのタイミングと、声優さんの役作りの違いなので、仕方がありません。
なるだけ絵に合わせてもらえるように、お願いはしているんですけどね。

--映像を部分的に延ばしたり切ったりする作業は大変そうです。

関田:
デジタルになってからはコンピューター上で比較的楽にできるようになりましたよ。コピー&ペーストで延長したり、細かく切って短縮したり…いろいろやりようがあるんです(笑)。アナログアニメだったころは、セル画の撮影からやり直しですから。
『いちご100%』はデジタルアニメに代替わりした頃、2005年の放送でした。フィルム(セル画)のアナログ作業はしていなかったと記憶しています。あの頃まだセル画でやっていたのは、ごく一部の長寿アニメくらいで、新作はほとんど全部移行してたんじゃないでしょうか。

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--各声優さんとのお仕事はいかがでしたか。

関田:
みなさん問題なかったですよ。各キャラクターの性格をよく演じあげてくださいました。優等生タイプ・ツンデレタイプ・お姉さんタイプ・妹タイプと個性的に分かれましたね。各配役はTVアニメが始まる前にOVAやドラマCDも作られていたので、みなさんそのまま続投でした。役作りが済んでいる安心の現場でした。

--スタジオの思い出はございますか。

関田:
そうですね、1話の初収録のときに監督の自分が遅刻するという失態をしました(笑)
スタジオはずいぶん前に行った経験があったのですが、いざ駅から降りたら方向感覚が無くなり…アレ?と。近くのお店の人に聞きながらスタジオに向かいましたが、完全に遅刻です。駅近くという記憶はあったので大丈夫だと思ったんですけどねー。別の出口から出ていたんですね。どおりで見当たらないわけです。現場は「監督待ち」でした。

--(笑)。スタジオに入ってからはいかがでしたか。

関田:
みなさんお上手ですし、前もって練習用ビデオをよくご覧になっていたのでスムーズですよ。台本と一緒に全体を通した映像や、パートごとに細切れにした映像をお渡ししておいて、現場ではテストしたあと本番です。

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