【為替本日の注目点】ギリシャ、スペインを巡る情勢、FOMC控え様子見ムード
NY市場
重要な経済指標も無く、ドル円は一日を通じ小動き。78円20〜30銭でのもみ合いが続き、値幅は10銭程度。 ユーロドルも先週末の急騰後一服。ギリシャの財政問題を巡りギリシャ側が示した歳出削減案のうち、20億ユーロ余りに対してトロイカが異議を唱えたとの報道にユーロはやや売られ1.27台半ばまで下落。
株式市場は4日ぶりに反落。ESMを巡る判決や、ギリシャの財政問題への懸念からダウは52ドル安。
債券相場は反発。株価の下落に加え、追加緩和観測が相場をけん引。10年債利回りは小幅に低下し1.65%台に。金は3日ぶりに反落。原油は小幅ながら続伸。
7月消費者信用残高 → −32.7億ドル
ドル/円 78.23 〜 78.31 ユーロ/ドル 1.2756 〜 1.2804 ユーロ/円 99.82 〜 100.22 NYダウ −52.35 →13,254.29ドル GOLD −8.70 →1,731.80ドル WTI +0.12 →96.54ドル 米10年国債 −0.012 →1.658%
本日の注目イベント
日 8月マネーストック 中 中国8月マネーサプライ(8/15までに発表) 中 夏季ダボス会議(天津) 欧 ギリシャ短期債入札 欧 アスムセン・ECB理事講演 英 英7月貿易収支(市場予想 → −32億ポンド) 米 7月貿易収支(市場予想 → −440億ドル) 加 カナダ8月住宅着工件数(市場予想 → 20万件)
先週末金曜日の大相場の反動もあり、昨日は終日静かなマーケットでした。ドル円は78円20−30銭内での動きに終始し、ユーロドルも1.28台では売り意欲も強く、緩やかな下落を見せたものの、1.27台半ばでサポートされ値幅も限定的でした。今週の最大のイベントは12−13日の米FOMCで「追加緩和」が実施されるかどうかという点ですが、欧州でも引き続き重要イベントが控えています。
先ずは明日、ドイツ裁判所がESMへの合憲か違憲かの判断を下します。ほぼ合憲で間違いないものと見られているだけに、もし違憲との判断だった場合や、合憲であっても、たとえば「議会での審議を十分重ねるべき」といったような、何か条件がつくようならユーロにとっては悪材料になります。先週のECBの無制限の国債購入についても、ESMへの支援要請が条件になっており、ESMが創設されることを前提に対応策が組み立てられています。
また明日はオランダ議会で下院選挙が行われ、この結果も気になるところです。政権与党が敗れるようだと、ドイツに近いルッテ首相の退陣に繋がる恐れがあります。さらにギリシャでは、EU、ECB、IMFのいわゆるトロイカとの交渉が始まっていますが、ギリシャが示した115億ユーロ(約1兆1500億円)の歳出削減案のうち、20億ユーロ余りに相当する措置にトロイカが異議を唱えたとの報道もあり、これがユーロ売りに繋がった面もあります。ギリシャではサマラス首相就任以来初めて、緊縮財政に反対する大規模なストも実施されています。
スペインのラホイ首相はECB救済案の詳細を見てから支援を要請するかどうかを決めると発言していたことから、同国の支援要請がいつあってもおかしくない状況でもあります。ECBの支援を得るためには一定の条件を受け入れる必要があり、スペインにとって景気回復の足かせになる可能性もあることから、支援要請には慎重だと見られています。
先週末に1.2818まで急騰したユーロドルは、昨日はさすがに1.28台が重く1.27台に下落しましたが、それほど大幅な下げには繋がっていません。上述のように、ギリシャやスペインを巡る不透明な部分が残っている中、市場にはユーロの一段高を見込む向きもあるようです。
ギリシャ、スペインを巡る情勢に加え、米FOMCで「追加緩和」が実施されるのかどうかも、ユーロドルが一段高になるのか、あるいはこれまでの上昇から調整局面に入るのかに大きな影響を与えると思われます。今週末には、ユーロ圏財務相会合やEU財務相会合が開催されることを考えると、このあたりのタイミングに向けてスペインから動きがあるかもしれません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
