昨年9月には盟友・吉田善行のセコンドでシンガポールのONE FCに遠征するなど、セコンドとしてタイ、トレーニングでブラジルなど海外は苦にしないタイプと思われる三崎和雄

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3日(土・現地時間)にコロンバス州オハイオのネイションワイド・アリーナで開催されるStrikeforce「Tate vs Rousey」。メインでは、ストライクフォース女子世界バンタム級王座を賭けて戦うミーシャ・テイトと、ロンダ・ロウジーの舌戦が繰り広げられているが、日本のファンの注目はラストサムライ=三崎和雄の参戦だろう。

Showtime契約前のストライフォースで戦ったことがある三崎だが、実に2年半振りの同イベント出場+北米遠征となる。かねてからスコット・コーカーは「三崎と契約している」と明言していたが、ズッファ体制も1年が経過しようという時期になって、ようやく彼の出場に相成った。

対戦相手はポール・デイリー、言わずと知れた英国出身のストライカーだ。柔軟な筋肉から、KO必至のフック系のパンチやヒザ蹴りを主体に戦う。三崎は、独特のリズムで相手との間合いを制して戦うスタイルの持ち主だが、デイリーはその間合いを測る余地を与えないラッシングパワーを持っており、試合開始直後は特に注意したい。

また、この試合が初めてウェルター級での試合となる三崎。ミドル級時代は減量の必要がほとんどなかったことを考えると、デイリーは体重超過の常習犯だけに、フィジカル的なメリットはそれほどないといえるだろう。

気になるのは、ここ1年半、三崎はマイク・シール、小路晃というファイターとしか戦っていない点だ。デイリーがスコット・スミス、白井祐矢、ニック・ディアズ、タイロン・ウッドリーらと戦ってきたことと比べると、ギリギリの戦いから離れている期間が長い。

一方で、三崎は実際に戦う以前に、戦いという部分で、頭のなかでイメージを創り上げ、気持ちに緩みを持たさないことに長けているというイメージも強い。そのスピリチュアルなトレーニングと、実際の動きの融合を是非ともデイリー戦で見せてほしいところ。

36歳、残るキャリアも決して長くはないことを十分に理解しているラストサムライ、そのラストチャレンジが今始まる。
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