そんな努力の結果だろう、早慶戦では圧勝し、この日の早明戦でも、早稲田らしいスピーディーな攻撃が随所にあった。PKからの速攻でWTB原田が45m独走トライを奪い、ラインアウトのクイックスローからの連続攻撃でフランカー金正奎がトライを重ねた。

 ただし、である。まだ判断ミスも連係ミスも多かった。例えば、後半の中盤。SO小倉からFB井口剛志へのパスが乱れ、大チャンスをつぶした。直後の小倉のハイパントも精度が低く、相手に楽にフェアーキャッチを許した。

 小倉が苦笑する。
「ゲームメイクは全然ダメでした。国立は秩父宮と違い、声援が地響きみたいになるんです。緊張で頭がボーっとなっていました」

 兎にも角にも、早稲田が帝京大の大学選手権3連覇阻止の一番手に躍り出た。強力FWを倒すのは、この日の速い仕掛けとスピードである。

 早稲田はこれで対抗戦2位となり、大学選手権では帝京大と反対ブロックに入ることになる。辻監督が言葉に力を込める。

「短期間でここまで成長した選手を誇りに思う。精度アップして大学選手権に臨む。やりますよ」

「これぞ早明戦」という熱戦を制した“変身”した早稲田。さらなるレベルアップで「打倒!帝京大」をもくろむ。

  • W杯出場の一流選手が多数来日。ハイレベルなトップリーグがいよいよ開幕[2011年10月27日]
  • 真の王者の誕生。試練を乗り越えたNZが24年ぶり優勝![2011年10月24日]
  • 経験豊富な若手が躍動。3位決定戦で勝利したオーストラリアの魅力[2011年10月22日]