今野泰幸:6点

地上戦が主となるような試合となれば、今野の良さがフルに発揮されてきますよね。この試合はファルファンの1トップで、ペルーはパワープレー気味の攻撃、韓国やオーストラリアがやるような放り込み攻撃をしてきませんでしたので、今野の弱点である高さという部分で攻められる事が無く、今野の良さが光っていました。

それと、3バックという事で言うと、このキリンカップに向けてのメンバーが発表された時には、個人的な予想としては、吉田と栗原が3バックの中央、伊野波、今野、槙野、森脇、という選手が3バックのサイド、という構想なのかなと思ったのですが、実際には違っていて、そこが少し意外でした。

但し、今野を3バックの中央に置くのであれば、今野をアンカー(フォアリベロ)においた「4−3」でも良いと思いますし、実際この試合でも、特に前半の「3−4−3」の時ですが、今野が前に出てアンカー的な位置で相手の攻撃を止める、もしくは、伊野波や栗原よりも前のサイドに出て相手の攻撃を止める、というシーンが何度もありました。

アジアカップの時に今野がアンカーに位置へ変わるのを嫌がったのは、ずっとその位置でやっていなかった事と、負傷していたのでそこの位置でやるのは厳しい、という判断がその理由でしたから、今はそこの位置で起用しても良いのではないかと思います。

「3−4−3」は攻撃的になるオプションですが、もう1つ、「4−3−2−1」で守備的になるオプションというのも、この先に向けては確認しておいた方が良いかなと個人的には思います。まあ、「4−3−2−1」は既にできる、という判断もあると思いますし、もう1つ、守備的な布陣については、「4−4−1−1」もできるから、という事もあるとは思いますが、しかし、試合数もあまりありませんので、少ない時間でも復習ぐらいにはやっておいた方が安心かなとは思います。


川島永嗣:7点

この試合で日本が負けずに済んだのは、やはり川島の高いパフォーマンスがあったから、そのように思います。CFとCB、そこに少し安定性を欠きながらも、それでも今の日本代表が安定した戦いをし続けられているのは、ボランチとGKのところが高い安定性を見せているからだと思っていますので、川口、楢崎、という2人からすぐに川島へ引き継げたというのは、本当に良かったなと思います。


本田圭佑:5点

本田に関してはシーズン中という事もありますし、最近はCSKAでのプレーを見ていてもコンディションやパフォーマンスが上がってきていますので、この試合でもそれがそのまま出ていたかなと思います。反応の速さやアグレッシブさにもそれがよく出ていたかなと思います。

但し、前回のエントリーでも書きましたが、プレーする位置と香川がいない事による流動性の欠如、それが問題だったかなと思います。香川がいないという事は本田にはどうにもならない事ですが、プレーする位置に関しては、本田が2トップ的にプレーしてしまう、というのはこれまでもあって、それだと機能性が下がるという事は証明されているので、そろそろきっちり修正してきて欲しいなと思いますね。

もしくは、本田が修正するのではなく、1トップの選手を前田のようなタイプではなく岡崎のようなタイプの選手に変えるとか、SH(ウイング)の1枚には遠藤のような選手を起用するとか、チームとして修正するという方向でも良いと思います。しかし、ザックの場合にはそういう方向へ行きそうもないので、やはり本田が修正するという事になるのかなと思いますね。


* その他の交代選手に関しては評価省略。


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