セミに出場するジョシュ・バーネット。日本と違い、ファンの支持を集めるには至ってないバーネットは、10月のラスベガス大会がキャンセルされたものの、メイン登場に彼の知名度不足からチケットセールスが伸びなやんだと一部で陰口もたたかれていた。

徹底したUFC批判が禍となり、米国メインストリーム首脳の受けも悪い。そんな彼が、彼の地で認められるのは、打倒ヒョードルを果たしたとき。そのためにも、このチューナップファイトに敗れることは許されない。米国MMAにはない、ジョシュ・スタイルを見せつけ、その不当に低い評価を覆してほしい。

また、UFCをリリースされたソクジュが、ストライクフォース世界ライトヘビー級のベルトを11月に巻いたばかりのヘナート・ババルと対戦する。ヴィトー・ベウフォートと対戦する議員ファイター=マット・リンドランドといい、何げにチーム・クエストのマネージメント力の強さが窺えるカードでもある。

UFCの“距離の取り合い”というファイトスタイルでは、強さを発揮できなかったソクジュだが、今や打撃系というよりもテイクダウンから地味にエルボーを落とすスタイルのババルが相手となれば、彼がPRIDE時代に見せた強さを再現できる可能性も高い。

プレリミナリーファイトで注目は、ウラジミール・マティシェンコ×アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ。日本の戦極では、期待外れのファイトに終わったホジェリオ。兄ミノタウロが、UFC暫定世界ヘビー級王座から転落したばかりということもあり、捲土重来を目指す。

この両者、今から6年半前にUFO LEGENDで対戦経験があり、このときはマティシェンコがテイクダウンから抑え込み続けて勝利を奪っている。その一戦がキャリア初黒星となったホジェリオは、ここでリベンジを果たしたい。

地味な一戦になることが予想されるライトヘビー級の一戦だが、このような勝負を敢えて組むのもアフリクションというプロモーションの特徴だと良い意味で捉えたい。

また、マーク・ホーミニックの欠場で出場が決まったバオ・クアーチにも注目だ。エリートXCで世界バンタム級王座挑戦も間近といわれ、DREAMフェザー級GPの参加候補にもリストアップされていたクアーチ。先ごろ所属しているチーム・オーヤマが米国最大規模のメガ・ジム=ノーリミッツから離脱し、心機一転の勝利を目指す。

対戦相手のLC・デイビスは、IFLで世界王座挑戦を果たしたことがあるファイターだが、一時はWECデビューが噂されたものの実現せず、アドレナリンMMAで調整試合を行ってきた。フェザー級の実力者対決は、日本マットにもひょっとすると関係してくるカードといえるかもしれない。

この他、AKAのアンコ型の打撃系ヘビー級ファイター=ポール・ブエンテーロ、エクストリーム・クートゥアー&チーム・トンプキンス連合チームのジェイ・ヒエロンとクリス・ホロデッキーの出場など、どこを切っても好カードが並ぶ金太郎飴状態のアフリクション。今後、縮小化も噂されるだけにジャパン・スタイルの豪華イベントを心ゆくまで堪能したい。

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