松木玖生の左足ゴールはなぜ生まれたのか。中村、堂安、前田。アタッカー陣のメカニズムを読み解く【日本代表】
日本代表のデビュー戦で、松木玖生がいきなり結果を残した。
北中米W杯後の初戦となったウルグアイ戦。A代表初招集の松木は3-4-2-1の右ウイングバックで先発すると、11分に先制ゴールを決めた。
左サイドから中村敬斗が大きく展開したボールを胸で収め、そのまま中央へ持ち込み、左足でファーサイドへ流し込んだ。
まずは左から右へのサイドチェンジだ。
そもそもの始まりは、前田大然のハイプレスだった。GKサンティアゴ・メレにプレッシャーをかけてミスを誘い、日本が高い位置でスローインを得る。そこから左サイドで中村や佐野航大らがボールを動かすと、ウルグアイもボールサイドへ圧縮。右サイドバックのナイタン・ナンデスも前へ出て対応したことで、逆サイドにはスペースが生まれていた。
そこで中村が大きく右へ展開する。ウルグアイの守備を引き寄せた状態から一気に逆を取ったことで、右の大外にポジションを取っていた松木には時間とスペースがあった。
正確なサイドチェンジを胸で収めて前を向いた時点で、得意な形へ持ち込むための最初の条件が整っている。
2つ目のポイントとなったのが、堂安律の動きだった。
松木が中央へ持ち出すタイミングで、堂安は相手守備陣の間からニア方向へ抜けていく。このランニングによってマクシ・アラウホが動かされ、松木が内側へ進入するスペースが広がった。
ただ、堂安のランニングは松木のためにスペースを作る「囮」だけではない。松木にとって堂安へのパスも選択肢であり、堂安がボールを受ければ、そのまま深い位置へ進んで右足のクロスへ持ち込むこともできる。
堂安自身が次の攻撃につなげられる存在だからこそ、守備側もその動きを無視できない。パスを通される可能性に対応した結果として、松木が中央へ行くレーンが広がった。
3つ目が、前田の動きだ。
松木に対して左センターバックのマティアス・オリベラが縦のコースを切りに出たことで、その背後、ゴール前の中央にはスペースが生まれた。前田はそこへ入り込み、松木からラストパスを受けられるポジションを取る。ここでボールが出れば、そのまま決定機になり得る。

